「“Not Yet”思考で落ちこぼれが変わる」
雑誌「PRESIDENT」 2015年6.1号に掲載された「職場の心理学」のテーマは、「“Not Yet”思考で落ちこぼれが変わる」であった。
いわゆる不合格Fは、ダメの烙印になるが、「Not Yet」は、「今はまだ足りていないだけ」という意味合いになる。
=============
Not Yetという評価は「あなたは学習目標に対して、まだ到達してないだけで、到達するにはさらに努力が必要である。でも目標への軌道には乗っている」という意味です。
その評価を受けた生徒には恥じる気持ちはありません。
さらに努力したいというモチベーションにつながるのです。
これは、大人にも当てはまるはずです。
例えば、人生に置いて挫折を味わったとき、「絶望的」と思わずに、Not Yetと考えるべきです。
「絶望的」と考えると、目的に到達することはないと思えてしまい、それ以上努力をしなくなります。
しかし、Not Yetと考えると「成功するにはどの部分を集中的に努力すればいいか」と前向きな思考になるのです。
=============
「できないことは恥ずかしいことではない」という気持にさせる発想法は、すばらしい。
この部分を読んだとき、自閉症関連の書籍に出てきた「未学習・不足学習・誤学習(過剰学習)」とも重なった。
①「未学習」・・・経験がなく、どうしてよいか分からない状態。
②「不足学習」・・経験が乏しくまだ、うまくできない状態。
③「誤学習」・・・自分の知っている誤った方法を適用してしまう状態。
④「過剰学習」・・「こだわり」。一度経験したことが後まで残って、他の行動や柔軟な行動が取れない状態。
「不足学習」の状態の子を責めても仕方ない。経験を積むように仕向けること・努力を促すことが最重要である。
Not Yet思考は、自尊感情を下げない指導法である。
「教育」カテゴリの記事
- リフレクションの氷山モデル(2023.11.24)
- 宇佐美寛氏の「意味論的思考」も、シンキングサイクル(2023.11.24)
- 「Aを教える」ために「Aでないものを教える」(2023.11.24)
- 「型」を学んだら、いずれは「型破り」!(2023.11.14)
- 「言葉の向こう側」を読む(2023.11.14)
Comments