国語らしく心情を読む練習
(1)心情を含む行動表現(動詞)
「先生を見る」って何も感情は入っていない。
じゃあ「先生をにらむ」だったらどう?
先生に恨みがありそうだね。
じゃあ「先生を見つめる」だったらどう?
先生に特別な感情がありそうだね。憧れているのかもしれない。
「話す」には感情が入らない。
でも、「どなる」「うったえる」「ささやく」は何かありそう。
このように、行動を表す表現の中には、気持ちが含まれているものがあるんです。
「いらいらする」などは、とても簡単。
「言うもんか」は、「言わない」より強い感情が読める。
「あまったるい」は、「甘い」より嫌がる感情が強い。
「表現Aは、表現Bと比べてどんな感じがしますか?」のように、対比的に考えるとよい。
(4)心情を含む細やかな表現(修飾語)
「腹が立った」と書いてあれば「腹が立った」という気持ちが読めるのは当たり前
その前に「ちょっと」「すごく」があれば、その気持ちの程度が分かる。
「じっと待つ」「黙ってうつむく」「ぷいと横を向く」のような表現に着目できるようになると読みのレベルがアップする。
とりわけ、注目したいのは「副詞」。
「じっくり」とか「やっと」とか、「しぶしぶ」のような言葉があるとないでは感情表現が全然違う。
だから、作文の時間に、
①どんな動詞を使うかを吟味させる
②どんな修飾語(副詞)が、ぴったりくるかを吟味させる。
作文で取り組むから、読み取りにも活かせる。
表現と理解の往復活動で、心情を読む力を鍛えていきたい。
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