「追究の鬼」と「上達の法則」
①漫然と生活していては「見えていないこと・見落としていること」が多い。
②だから「あれども見えず」を自覚するような問いかけをして、Aという視点(分析コード)を入れていく。
「数を問う・位置を問う・見えを問う」というような・・。
③子どもは視点Aで周囲を見るようになる。
視点Aをさまざまな事象にあてはめて追究する子を「追究の鬼A型」とする。
視点Aでさまざまな事象を追究する子どもは褒められ、クラスのヒーロー・ヒロインになる。
④しかし知的な学級の子どもは、視点Aによる追究にとどまらない。
新たにBというオリジナルな視点で周囲を見てみようとする。
A以外の視点を考える子を「追究の鬼B型」とする。
新たな視点で追究した子どもも先生に褒められ、これまたクラスのヒーロー・ヒロインになる。
⑤A・Bとくれば、次のヒーロー・ヒロインになりたい子は、さらに新たなCやDといった視点を探し出す。
深く追究する子もいれば、広く追究する子もいる。それぞれの興味・関心の方向性を認め、支援していけばよい。
・・・というわけで、有田和正氏の「はてな帳」「追究の鬼」のシステムを踏まえて勝手にA型・B型と名づけてみた。しかし、追究の方向性の「深さ」と「広さ」のことだから、この程度の分類はとっくになされていると思う(見つけられなかったので、勝手に進めさせていただく)。
過日、「上達の法則」を3つに限定した。
①早くできるようになる(時短)
②たくさんできるようになる(増量)
③精密にできるようになる(精密)
当然、この3つでは足りなかった。
④他への応用が効くようになる(転用)
文学の読みで言えば、別の作品を同じ分析コードをあてはめて読んでみることだ。
しかし、これだけでも足りなかった。
⑤新たな視点を創造するようになる(独創性)
与えられた視点だけでなく、オリジナルな視点を発見・創造するところまで要求し続けることが大事だ。
そのような知のエネルギー(知的好奇心・探究心)をかきたてるための前提条件が
◆最初に提示する視点Aの魅力(意外性と普遍性)
である。
最初に提示する視点Aが、面白いからこそ、子どもの追求心に火がつく。
また、視点Aが、他への転用可能な普遍性をもっているからこそ、チャレンジの意味がある。
向山先生も有田先生も圧倒的な知の力で、視点Aの「発問」を提示する。
「何を問うか」「どう問うか」「どう展開させるか」「集団にどう波及させるか」
が、永遠の教師修行なのだとつくづく思う。
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