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July 25, 2015

子どもの思考回路を分析する

 1年生のクラスに補欠授業に入ったとき、書き方練習帳に取り組ませる前に、少し遊びを入れてみた。

 「かえるが かえる」

と板書して、元気よく読ませる。そして、「どういう意味?」と聞いてみた。

◆「あのねえ、蛙が池まで行って、おうちに帰るってこと」

というような意見が出る。
 言い終えたそばから、ほかの子が「はい。はい」と手を挙げる。
 しかし、あててみると、多少の違いはあるものの、要するに「蛙が帰る」のことを言っている。

◆「蛙がぴょんぴょんはねて家に戻るってこと」

など。

 そりゃあ、そうだ。
 1年生が「かえるがかえる」の次のような複数の意味を読み取るわけがない。
 

①蛙が買える
②蛙が孵る
③蛙が飼える
④蛙が返る

 だから、子どもたちは「蛙が帰る」の辞書的な意味ではなく

「『蛙が帰る』とは、どういうシチュエーションかを説明せよ」

という文脈で答えようとしているのだ。
 池とか田んぼとかよく似てはいるが、あくまで自分のイメージしたワールドを説明しようとしているのである。

 おまけで、黒板の文字を替えてみた。

「かえるが きえる」

「かえるが くえる」

「かえるが もえる」

など。
「えー」と言いながら、子どもたちは大喜びで読み、意味を説明する。
 これらは、一通りの意味しかないから、それぞれ、

「『蛙が消える・食える・燃える』とは、どういうシチュエーションかを説明せよ」

という文脈で子どもは答える。
 「消える・食える・燃える」という、へんてこな場面設定を自分なりに解釈したそのイメージを言語化しようとするのである。

 教師からすると「同じだから、もういいじゃん」と思われるが、子どもにとっては別のイメージだから、際限なく挙手が続く。

 これまで見てきた低学年の授業でも、子どもたちは、いつも「はい、はい」と際限なく答えようとしていた。だから、いつも発言を打ちきる場面で苦労していた。
 それでいて、大半は同じような意見の繰り返しだった。
 人の意見を聞いて、自分と同じ意見かどうかを見極める能力は高レベルなんだなといつも思っていた。

 今回、少しだけ自分で授業をしてみて「子どもは自分の脳裏のイメージを言語化するのだ」と実感した。
 やっぱり、自分で授業をすると、学ぶことが多い。

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