日本人の幸福度の推移
以前も紹介したノーベル物理学賞受賞の天野浩さんの講演では、いくつかデータやグラフが示された。
公的なデータを使って持論を展開するところに説得力があった。
自宅で調べても、なかなか同じグラフが見つからなかったが、次のデータは検索できた(写真参照)。
国民生活白書の「年齢による幸福度の推移」のグラフ
http://www5.cao.go.jp/seikatsu/whitepaper/h20/01_honpen/h...
年齢幸福度のグラフは、20歳を超えたら日本の若者には幸福感がないことを憂うデータ。
右上がりのアメリカ国民とは対照的に、右下がりの日本国民の幸福感(あくまで主観的な幸福度のデータである)。
参加した高校生に、自分たちの未来をどう考えるかを問う刺激的な資料だった。
1998年、「この国には何でもある。だが、希望だけがない」というキャッチコピーの小説『希望の国のエクソダス』が書かれた。
数年前、上越JCの方に「上越は何でもあるが、何もない」と言われた時、多くの地方都市は同じじゃないかと思った。「生活する上での不自由もないし、不足もないが、独自性がない。ここでなければだめといった必然性がない」という意味に解釈した。
日本人が今の平和な生活で不幸を感じることは少ないだろう。しかし、逆に幸福を感じることも少ないというデータ。「この国には何でもある。だが、希望だけがない」というコピーを感じさせるデータ資料だ。
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