「戦争をしちゃいけないなんて子どもでも分かるよ」???
中日新聞の朝刊に掲載される「平和の俳句」
12月5日は、中学2年生の作品であった。
「戦争をしちゃいけないなんて子どもでも分かるよ」
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/heiwanohaiku/CK2015120502000077.html
・・・中学生が書いたこの俳句を選ぶのは、罪が深いと思う。
◆戦争をせざるをえない事情は、子どもには分からないかもしれない。
◆自衛権・・自衛のための戦闘(殺人)は許されているのだという事実は、子どもには分からないかもしれない。
◆戦争そのものが「悪」とは言い切れない事情は、子どもには分からない。
◆イスラムの紛争などは、大人でも、なかなか分からない。
テロをしちゃいけないことは、子どもでも分かる。
しかし、テロを起こす者の抱く積年の恨みは、第三者の日本人にはなかなか分からない。
中学2年生といえば、世界の社会情勢について少しは関心をもつべき年代だ。
何も知らない小学生・知らないことが許される小学生ではないのだから、「戦争をしちゃいけないなんて子どもでも分かるよ」といった、無垢な子どもぶった俳句を書いて満足している場合ではない。
もっともっと突っ込んで
「なぜ、戦争がなくならないか」
「なぜ憎しみの連鎖が起こるのか」
を考えるべき年代だ。
もし、書いたとしても黙殺してあげるのが大人の作法だ。
わざわざ取り上げるべきべきではない。
まして、自分たちの主張のために子どもの意見を利用するような行為は厳として謹んでもらいたい。
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