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March 25, 2016

向山洋一先生の学級開きの準備

 向山洋一全集④「最初の三日間で学級を組織する」を読み返し、教え方セミナーの準備をしている。
 1年生を受け持つことになった向山先生の動きが詳細に書かれているが、その知的探求の過程がすごい。

【場面1】
 鏡・ロッカー・窓・壁面・黒板・背面黒板・スクリーン・電灯スイッチなどの高さを測定し、子どもの目線で確認し、他教室と比較して、どの高さが1年生に適切かを検討している。

 ➀『高さ』に疑問をもつ
→②いろんな場所の高さを実際に測ってみる
→③比べる
→④考察を加える

 まさに1人アクテイブラーニングだ。
 確かに一度追究心に火が着いたら、どこまでもやりたくなってくるテーマだ。法令による建築基準・高さ基準なども調べたくなってくる。
 ここでは向山先生ご自身が測定されているが、中学年・高学年なら子どもたちに調べさせてみても熱中できる課題だ。

【場面2】
 最初に何をさせるかで、候補を挙げてはシュミレーションして断念している。
 その繰り返しで、入学式前日は心配で寝つかれなくなってしまったと述べるくだりがある。
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 たとえば、トイレに行かせる時の言葉である「トイレに行きたい子、先生についていらっしゃい」でいいのか?「行きたい人」なんていうと「見学したい」子もついてきてしまうのではないか?「おしっこがしたい子」と言ったらいいのか、でも「うんち」がしたい子もいるかもしれない。では「おしっこやうんちがしたい子」と言うのか、これだと、教室の空気が崩れてしまい気がする。私は、このような「言葉の選択」に迷う。(中略)
 というように「トイレに行かせる」というところだけで、延々と難問・奇問が続出するのである。日頃考えたこともない問題が生まれ、この場合問題を作った本人である私が解かねばならず、夜中にゴソゴソ起きて本を調べたり、ノートに整理したりして、いっこうに眠りにつけないのである。
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 ➀難問・奇問を自分で列挙する。
→②日頃考えたこともない問題が生まれる
→③自分で解くために、本を調べ、ノートに整理する。

というのも、一種のアクテイブラーニングだ。
 
 たった1つの言葉にもこだわるから、何度言ってもぶれのない言葉が確定する。
 「神は底部に宿り給う」というのは、まさにこのことだ。向山先生の「発問の吟味」の仕方がよく分かる。

 何をさせるかも大事だが、「何と言うか」も大事だ。
 アマ教師は、「ここでトイレに行かせる」など、やるべき内容を決めたら、それで満足してしまう。
 その時、何と言ってトイレに行かせるか、1つ1つの教師の行動について「何と言うか」を確定しなければ指示がぶれ、子どもの混乱を招く。
 そこまで確定してこそプロ教師だ。

【場面3】
 「名前を読んで返事をさせる」という場面設定でも思考活動が繰り返される。

➀名前を呼んだら「はい」だけ言わせる。
・・・・味もそっけもないので修正

②子どもが「はい」と言ったら、教師が「いい返事だね」と添える。
・・・全員に「いい返事だね」と評価していくのは、少し無理が生じてくるので捨てる。

③子どもが「はい」と言ったら、教師が一言添える。
・・・その子にあった言葉を一人ももらさずかける自信がないので捨てる。

④子どもに何か一言を言わせる。
・・・緊張した中で他の言葉が言えるはずがない。一年生には酷な方法なので捨てる。

⑤基本方針が浮かび上がってくる
一子どもが返事をする 二 返事以外に子どもが何か一言いう 三 教師とふれあいを作れる

⑥子どもに「はい、向山先生」と言わせる。
・・・これなら、どの子もできる。

 自分でプランを立てたら、とことん吟味し、欠点があれば別の案を考えていく。
 すばらしい知的作業である。
 しかも、修正プランを練る中で、⑤のように基本方針が明確になっていく。
 「そもそも、この場で必要なことは何か」が明確になったから、修正案の内容も研ぎすまされていくのだ。
 
 「危険だなと思える時は危険は生じる」と修正案を自分で却下していく姿勢は、見事な危機管理の鉄則である。
 とりあえず思いついたプランをやってみるというイージーな取り組みとは全く違う。
  
  向山先生の授業作り=発問づくりの神髄が垣間見える。
  何度もシュミレートとして、危険な選択肢の排除を繰り返すのだ。

     「捨てる」

 実際の授業行為や指導言を確定するまでに、いくつの案を捨ててきたか。
 捨てた数だけ、授業が洗練し、子どもの混乱が回避される。

 向山先生でさえ、ここまで吟味して言葉を選び、授業行為を選んでいる。
 それに比べて自分はどうかを反省せざるを得ない。

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March 20, 2016

平成28年4月10日(日)TOSS教え方セミナー春日井会場を開催します!

 「黄金の三日間」はTOSS代表の向山洋一氏が提唱した重要なキーワードの1つです。

・「黄金の三日間」で一年間の教師生活が決まる
・「黄金の三日間」に全力をあげてこそ、充実した教師生活ができる。
・一年間すてきな学級ですごしたければ、まず「黄金の三日間」に全力を尽くすことである。

などと言われます。

「教師力」の2つの要素について、向山氏は次のように述べています。

◆「教師の力」とは何か? 二つある。
 一つは、授業を知的に楽しくできる力である。子どもたちがみんな熱中して、「先生、今日の勉強面白かったよ」という授業を毎時間やれば、荒れることはない。(中略)
 もう一つは、子どもを統率する力量である。子どものガキ大将になり、みんなをまとめて動かしていける力である。どちらも必要だ。               (『教え方のプロ・向山洋一全集④』P24)

  『教育トークライン』2016年4月号P10には、次のように書いてあります。

クラスをまとめ、統率するためには出会った最初の三日間が重要です。向山洋一氏はそれを「黄金の三日間」と名付けました。黄金の三日間がなぜ重要なのでしょうか。それは、この三日間が、その後の一年間の行方をほぼ決めてしまうからです。

 ①子どもたちと教師のつながりの安定
 ②生活の安定
 ③学習の安定
 
 腕のいい教師は三日間でこの三つをつくり上げてしまいます。 


・・・教え方セミナーでは、主に若手の先生を対象に、子どもに分かりやすい授業のコツや学級経営の基礎基本を模擬授業の形でお伝えしています。
 春日井会場は、始業式を終え、いよいよ翌日から本格的な授業が始まる4月10日(日)。どんな授業をすれば子どもを統率し、「学習の安定」を得られるか、一緒に勉強していきましょう。


 子ども相手だからこそ、技量が求められます。
 相手が子どもだから、何とかなると思う先生もたくさんいます。しかし、実際は、大人相手より、子ども相手の方が大変です。子どもは集中力も我慢も足りませんし、理屈が通用しません。子どもは正直ですからつまらなければ、すぐに「つまらない!」と口にします。
 子どもたちが教師の指示に従う判断基準は、「楽しい・面白い・やってみたい」です。日々の学校生活で教師が子どもを統率する・楽しい授業や力のつく授業を積み上げる・授業を通して子どもや保護者の信頼を勝ち取っていくことが一番の学級経営術です。
 しかし、授業のリズムとテンポ・こまやかな教師の対応は本を読んだだけでは分かりませんし、ほかの先生の授業を参観する機会もなかなかありません。教え方セミナーでは、主に若手の先生を対象に、子どもに分かりやす い授業のコツや学級経営の基礎基本を模擬授業の形でお伝えしています。
 若手の先生、若手を指導する立場のベテランの先生、教育実習を控えた学生の皆さん、ぜひご参加ください。

1 日 時 平成28年4月10日(日曜)
  午後2時00分~4時30分(午後1時30分受付)    
2 会 場 :高蔵寺ふれあいセンター(JR高蔵寺駅より徒歩5分・駐車場有り)
3 資料代 :1000円(学生500円)
4 主 催 :TOSS春日井                       
5 後 援 :春日井市教育委員会                     
6 予定講座
   ◆子どもに身に付けさせておきたい学習ルール・学習スキルの体感する模擬授業
         (国語・算数・中学国語・中学数学・社会・理科・英語など)
  ◆どの子も活躍する授業づくりや教材づくりのヒントが分かる模擬授業
    (「話す聞くスキル」「フラッシュカード」「百玉そろばん」など
  ◆「授業の腕を上げる」ためのヒント(書籍紹介など)


 セミナーの申し込み先と当日日程の詳細(最新情報)は、下のHPからご覧いただけますので、ぜひご活用ください。

★教え方セミナーサイト
 https://sites.google.com/a/toss2.com/kasugai/osiekata2016

★申し込みメールアドレス
 vzb17067@nifty.ne.jp  

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March 08, 2016

「千鍛万錬」

Tan

 市役所に行ったら、剣道大会のポスターが貼ってあり、「千鍛万錬」の言葉があった。
 「鍛錬」は知っていたが、この「千鍛万錬」は知らなかった。
 しかし、調べてみて、知らないことに恥ずかしさを覚えた。
 「知恵袋」に出てくるような、ごくごくスタンダードな言葉であった。
宮本武蔵『五輪書』に「千日の稽古をもって鍛とし、万日の稽古をもって錬とす」という言葉があって、「鍛錬」の語源となっています。
「鍛」は基礎が定着するということ、「錬」は一つの道として揺るぎなく完成すること。
「鍛」には千日(約3年)を要し、「錬」には万日(約30年)を要するということで、継続的な努力・精進の大切さを説いた言葉です。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1335958158

◆鍛錬とは、道のりの遠い日数を必要とするもので、千日の稽古では、まだ、鍛錬の頭一文字の「鍛」のレベル、万日の稽古を積んで、後一文字の「錬」のレベルが加わって、鍛錬された稽古と言えるというものです。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1358875573

・・・自分自身は、先に「鍛錬」が「1万時間のルール」と同じ意味であることについて書いた。

 1つの分野の世界レベルに達するために必要な練習量が1万時間であるという法則。
 海外で指摘された「1万時間のルール」と、宮本武蔵の「五輪書」が重なるのだから、実に面白い。
 日本の古い文書に目を向けないから、自分の知識に深みが足らないのだということがよく分かった。

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March 06, 2016

「憲法改正」は、自民党の党是

  安倍首相は、憲法改正について「結党以来の党是」と述べた。
  確かに、次のようにある。

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党の政綱    昭和三十年十一月十五日

一、国民道義の確立と教育の改革
ニ、政官界の刷新
三、経済自立の達成
四、福祉社会の建設
五、平和外交の積極的展開
六、独立体制の整備

 平和主義、民主主義及び基本的人権尊重の原則を堅持しつつ、現行憲法の自主的改正をはかり、また占領諸法制を再検討し、国情に即してこれが改廃を行う。
 世界の平和と国家の独立及び国民の自由を保護するため、集団安全保障体制の下、国力と国情に相応した自衛軍備を整え、駐留外国軍隊の撤退に備える。

https://www.jimin.jp/aboutus/declaration/
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 たとえば。田原総一郎氏は、自民党の党是が「憲法改正」であることから、憲法の拡大解釈でごまかさず、堂々と憲法改正を問えと言う。

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◆憲法改正は、自民党結党以来の党是だ。
安倍首相は、スタート地点に戻って、「憲法」と「安全保障」のあるべきかたちを、正面から国民に問いかけるべきなのだ。
http://blogos.com/article/132443/
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 安倍首相は個人的な思いで「憲法改正」を推進しようとしているわけではない。
 むしろ、憲法改正を正面に据えて訴えてこなかった従来の自民党党首こそが批判されるべきなのだ。

 むろん、 「憲法改正すべき」という意見と、「憲法○条を改正すべき」は意味が違う。
 どこをどう改正するかは国民が決めればよい。
 まずは、「憲法」は、改正されるべき対象であることを示すことが大事なのだ。
 聞けば、朝日新聞も共産党も、戦後は「憲法改正」を主張していたそうではないか。

 昭和21年11月3日の朝日新聞の社説の主張は極めてまっとうである。

◆憲法は、国家の基本法であるから、しばしば改正することは、もとより望ましいことではないが、人民の福祉のために存在する法律である以上、恒に生命のあるものとしておかねばならない。(中略)慎重は要するが、憲法改正については、国民として不断の注意を怠らないように心がけるべきである。
   『戦後 歴史の真実』前野徹著(扶桑社文庫)p195

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