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April 29, 2016

オリジナルを支えるのは「教師の指導」

  この4月に参加したセミナーで、ノート指導の様子を知った。
 まずは型を示し、範を示し、子どもの成功体験を保障しているところがすごい。
 しかし、もっとすごいのは、最終的に「オリジナル」を目指すところだ。

 自分なりの工夫が求められるから、主体的取り組める。
 主体的に取り組むから、熱が入り、完成度も高くなる。そして、またそれが自信につながっていく。

 オリジナルノートのススメは、このところ、何となく引っかかっていた「自主性・自発性の重要性」と重なるものだった。

(1)「自発性の回路(強化学習の回路)」

 1月の検定授業の準備の中で、茂木健一郎の主張した「自発性の回路」について調べた。

 例えば、次のサイト。
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1-2 自発的に学習するほど記憶力アップにつながる

 例えば、親から「勉強しろ」と強制される子どもよりも、何も言われなくても自ら勉強している子どものほうが、実は成績が良かったりします。
 これは、脳の働きの「自発性」によるものです。
 脳に何かを強制することは難しく、脳が喜びを感じるのは「強制されたのではなく、自ら積極的に選んで行動を取る」時です。
http://re-sta.jp/memory-up-834
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(2)「モチベーション」を高める要素

 モチベーションについて調べる中で、これも「自主性」が大事だという主張にヒットした。
 例えば、次のサイト
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1. 自主性(Autonomy):仕事に対するコントロール。何をやるか、いつやるかといったことをコントロール出来れば出来るほど、モチベーションは上がります。

2. 成長(Mastery):前に進んでいる感覚。上達を感じられればそれだけモチベーションは上がります。

3. 目的(Purpose):仕事の意義。自分にとって意味のあることだと思えればそれだけ、モチベーションは上がります。

自主性があると、自分に合ったやり方で進められるので、仕事の流れが楽になるでしょう。成長があると、上達を感じることができます。誰しも得意なことをやるのは楽しいので、前進へと繋がります。目的があれば、目の前の仕事が重要だと思うことができ、自分がその仕事をする必要性も感じられるでしょう。

http://www.lifehacker.jp/2014/09/140924motivation.html
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・・・Autonomyは聞き慣れない単語だったが、「オートノミー 自律性。自主性。また,自治。自治権」であると知った。


(3)「ジョブ・クラフテイング」

 「日経ビジネスアソシエ」 2016年5月号。
 「ケリー ・ マクゴニガルの成果を上げる教室~モチベーション(やる気)をどう高めるか~」では、最も基本的な前向きなモチベーションとして、

1 関係性、2 自主性、3 熟練

を挙げていた。
 そして「ジョブ・クラフテイング」という言葉の解説があった。

◆やらされている感覚のある仕事を、やりがいのある仕事に自ら変えていく手法
◆自分の関心事や強みを生かしながら仕事を作り変えていくことで、モチベーションが高まり、質の高い仕事ができる。

 「ジョブ・クラフティング」は、ポジテイブ心理学の手法だそうで
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ジョブ・クラフティング」とは、従業員一人ひとりが、仕事に対する認知や行動を自ら主体的に修正していくことで、退屈な作業や“やらされ感”のある業務をやりがいのあるものへ変容させる手法のことです。ジョブ・クラフティングのプロセスでは、仕事の現状を可視化して整理し、自分の動機や強み、能力を明らかにした上で、業務内容や人間関係、仕事に対する認識を組み直していきます。会社や上司の指示・命令ではなく、働く人々が自分自身の意思で仕事を再定義し、そこに自分らしさや新しい視点を取り込んでいくと、モチベーションが高まり、パフォーマンスの向上につながるという考え方です。
(2016/3/28掲載)
http://jinjibu.jp/keyword/detl/779/
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ともあった。

 「自主性・自発性」が大事だからといって、好き勝手にやらせたり、放置する教室があるかもしれないが、それはむしろ逆だ。
 好き勝手にできるまで、自信をもって一人でできるところまで、教師がきちんと導いていかねばならない。
 大人ならばセルフコントロールで「ジョブ・クラフティング」できるだろうが、子どもは教師がうまくやる気を引き出し、
「分かった。あとは自分でやるから、任せて」と子どもが言うまで支援し、自信をもたせたい。
 堀田教授が、春日井市の授業研究会で指導した中にも「たいていの教師は、手放すタイミングが、早い」という言葉があった。

 やらされている感覚のある学習を、やりがいのある学習に変えていく「ジョブ・クラフティング」の手法で、モチベーションを上げ、オリジナルな取り組みに熱中させたい。
 アクテイブ・ラーニングも同じ。
 自主性に任せるだけでは、成功体験ができないからモチベーションは上がらない。

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April 23, 2016

天童荒太「ムーンナイトダイバー」

 Moon
 さすが「悼む人」を書いた天童氏。
 津波に飲み込まれた被災地の人々に対する追悼の意識が強くにじみ出た一冊だった。
 いとうせいこう氏の『想像ラジオ』もよかったが、こちらもよかった。

◆ダイビングのインストラクターをつとめる舟作は、秘密の依頼者グループの命をうけて、亡父の親友である文平とともに立入禁止の海域で引き揚げを行っていた。光源は月光だけ――ふたりが《光のエリア》と呼ぶ、建屋周辺地域を抜けた先の海底には「あの日」がまだそのまま残されていた。依頼者グループの会が決めたルールにそむき、直接舟作とコンタクトをとった眞部透子は、行方不明者である夫のしていた指輪を探さないでほしいと告げるのだが… 311後のフクシマを舞台に、鎮魂と生への祈りをこめた著者の新たな代表作誕生。

http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163903927

 ネタバレを気にすると、なかなか自分の思いが表せない。

 何度も海に潜る舟作。「3度目に事件が起こる・急展開を見せる」といったエンターテイメントの鉄則を考えると後半は何が起こるのか、読み進めるほどに心配で心配で仕方なかった。
 無理を押して夜の海に潜る舟作の身に何が起こるのか、本当にラストまで生きられるのか。
 そのような海の中で起きた出来事。
 P226は、まさにクライマックスとなる圧巻の描写だった。

 引用したくなる見事な箇所、つまり読みながら泣いてしまった部分は、例えば以下の箇所。

◆義兄が亡くなり舟作が生き残ったことになったことに「ごめんなさい」と「ありがとう」を繰り返す妻の満江の言葉(P138)。まさに、「サバイバーズ・ギルト」の心境を表現している。
 「サバイバーズ・ギルト」=事故や天災などで生き残った人が、周囲が亡くなってしまったのに自分だけ生き延びたことに対して感じてしまう罪の意識に苦しむ人々のことだと知ったのは、読後のことだ。しかし、この言葉を知って、なるほど登場人物もサバイバーズギルトなら、こうして読書している自分もサバイバーズギルトなのかと納得した。「悼む人」は「サバイバーズギルト」なのだ。

◆義兄の娘である真由子が、津波で亡くなったのが「お父さんでよかった」と涙を流すシーン(P148)も感動的だった。生き残った者が、なぜ、こんなにも苦しい思いをしなければならないのだろうか。

◆そして、舟作が子どもたちに語った「海賊」の話(P214)。
 どうして、こんな純粋な話が作れるのかと、天童氏の才能をすごいと思った。
 この意味深な「海賊」の話があって、いよいよ最後のムーンライトダイブのシーン。
 舟作が無事生還するのかが、当然気になってくる。見事な展開なのだ。

・・・それにしても、福島を舞台にした本書を読み終えて「熊本地震」。
 熊本で被災された方のことを思わずにはいられなかった。

  「想像ラジオ」の感想
http://take-t.cocolog-nifty.com/kasugai/2013/09/post-047d.html

 「悼む人」の感想 
http://take-t.cocolog-nifty.com/kasugai/2012/02/post-42f5.html


 天童荒太氏のインタビュー
http://www.news-postseven.com/archives/20160225_387194.html

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グループ活動の注意点


 「協働も万能ではない」という赤阪真二氏の教育ブログは、重要な指摘だった。

http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/jichi/?id=20160136

◆協働はひとりで作業するよりも個人の能力が引き出され、生産性を上げると捉えられがちですが、の全く逆のことが起こり得るのも現実なのです。

 「協働」というと分かりにくいので、「グループ活動」と置き換えてみる。
 確かに、次の4つのリスクは、納得できる。
 以下、私の文責で内容をまとめてみる。(原文は上記のブログを見てください)

① ただ乗り
自分の意見を言わずに、話し合った結果を手にしたり、答えだけ教えてもらったりする。

② 社会的抑止
周囲からどう思われるかを意識しすぎて意見を言わなかったり、人から受け入れられるような発言をして本音を言わなかったりすること

③ 思考の阻害
周囲が気になって、自分の思考が中断されたり阻害されたりすること

④ 同調圧力
周囲に合わせて行動してしまい、自由な発想や発言ができなくなること。

といったデメリットを踏まえてグループ学習を促す必要がある。

小グループになれば意見が言いやすいだろうからと言って、グループにしたところで
力の強い子が意見を言って、他の子がそれに従うだけなら何の意味もないのだ。

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子ども相手だからこそ、技量が求められる。


 相手が子どもだから、何とかなると思う先生もたくさんいる。
 実際には、指導書を片手にその場しのぎの授業をする教師もいる。
 大学を卒業した教師にとって、小中学校の授業内容なんて楽勝である。
 しかし、実際は、大人相手より、子ども相手の方が大変だ。
 子どもは集中力も我慢も足りないし、理屈が通用しない。
 子どもは正直だからつまらなければ、すぐに「つまらない!」と口にする。
 子どもたちが教師の指示に従う判断基準は、「楽しい・面白い・やってみたい」でしかない。決して恐怖や威圧ではない。
  日々の学校生活で教師が子どもを統率する・楽しい授業や力のつく授業を積み上げる・授業を通して子どもや保護者の信頼を勝ち取っていくことが一番の学級経営術です。
 しかし、授業のリズムとテンポ・こまやかな教師の対応は本を読んだだけでは分かりませんし、ほかの先生の授業を参観する機会もなかなかありません。
 だからこそ、さまざまなセミナーに参加して、子どもに分かりやすい授業のコツや学級経営の基礎基本を体得していく必要なある。

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April 09, 2016

行列を作ることの無駄

 行列に並ぶ時間は、明らかに「無駄」である。
 USJで2時間も待ったら、そのたびに映画1本ずつ見られるんだから、待ち時間用に映画を流すシステムや待ち時間用のアトラクションが欲しいくらいである。
 
 さて、教室でも、時に行列を見かけることがある。
 算数の計算問題を解いたノートを持って並ぶ。
 連絡事項を書いた連絡帳を見せて点検を受ける
ような場合だ。
 並ぶ子が5~6人なら許容範囲だが、それを超えるようだと、無駄が生じ、荒れが生じる。

 点検している先生は、1人ずつ丁寧に声をかけている。
 1人ずつ丁寧にノートを見て声をかけるのが優しくてすばらしい先生だと思っているのだろうか。そのような先行体験があるのだろうか。

 しかし、ノートを持って並んでいる子は、前後で話したりふざけたりしている。
 「黙って待っていなさい」と指導すれば、我慢して待つだろうが、そもそも待たせるシステムに問題がある。

 集団を統率する上で「空白禁止の原則」は鉄則である。
 待ちの時間・何もすることがない時間が生じれば、荒れが始まる。
 「黙って待ってなさい」ではなく、何か策を打つべきなのだ。

◆全体に課題を与え、指名した列の子だけ順番に持ってこさせれば、無駄に並ばなくて済む。
◆全員分のノートを回収してチェックをし、不備がある子だけ前に来させて指導する。その間、全員には別の課題や次の課題を与えておけば、時間が有効に活用できる。
◆チェック項目を決めて、瞬時に見て返し、列を作らせない。 不合格の子は再度並ばせる方法。

  いずれにしろ、点検を待つ子・点検を終えた子・合格した子は何をすればいいかを明確に指示しておくことが大事。
 「終わった子は何をすればいいんですか?」と子どもに聞かれる前に、最後の行動まで示して先手を打たないといけない。
 「最後の行動まで示せ」という指示の原則が、ここで生きてくるのだ。

  参考文献は『授業の腕を上げる法則』(向山洋一)

 ベテラン教師は、無駄が少ない。
 待ち時間を減らし、すき間時間にも何かやらせ、時間を有効に活用する。
 授業進度が順調だと余裕のある対応ができるし、1時間まとめてお楽しみ時間を設けることもできる。

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April 03, 2016

平成28年4月10日(日)TOSS教え方セミナー春日井会場を開催します!

 「黄金の三日間」はTOSS代表の向山洋一氏が提唱した重要なキーワードの1つです。

・「黄金の三日間」で一年間の教師生活が決まる
・「黄金の三日間」に全力をあげてこそ、充実した教師生活ができる。
・一年間すてきな学級ですごしたければ、まず「黄金の三日間」に全力を尽くすことである。

などと言われます。

「教師力」の2つの要素について、向山氏は次のように述べています。

◆「教師の力」とは何か? 二つある。
 一つは、授業を知的に楽しくできる力である。子どもたちがみんな熱中して、「先生、今日の勉強面白かったよ」という授業を毎時間やれば、荒れることはない。(中略)
 もう一つは、子どもを統率する力量である。子どものガキ大将になり、みんなをまとめて動かしていける力である。どちらも必要だ。               (『教え方のプロ・向山洋一全集④』P24)

  『教育トークライン』2016年4月号P10には、次のように書いてあります。

クラスをまとめ、統率するためには出会った最初の三日間が重要です。向山洋一氏はそれを「黄金の三日間」と名付けました。黄金の三日間がなぜ重要なのでしょうか。それは、この三日間が、その後の一年間の行方をほぼ決めてしまうからです。

 ①子どもたちと教師のつながりの安定
 ②生活の安定
 ③学習の安定
 
 腕のいい教師は三日間でこの三つをつくり上げてしまいます。 


・・・教え方セミナーでは、主に若手の先生を対象に、子どもに分かりやすい授業のコツや学級経営の基礎基本を模擬授業の形でお伝えしています。
 春日井会場は、始業式を終え、いよいよ翌日から本格的な授業が始まる4月10日(日)。どんな授業をすれば子どもを統率し、「学習の安定」を得られるか、一緒に勉強していきましょう。


 子ども相手だからこそ、技量が求められます。
 相手が子どもだから、何とかなると思う先生もたくさんいます。しかし、実際は、大人相手より、子ども相手の方が大変です。子どもは集中力も我慢も足りませんし、理屈が通用しません。子どもは正直ですからつまらなければ、すぐに「つまらない!」と口にします。
 子どもたちが教師の指示に従う判断基準は、「楽しい・面白い・やってみたい」です。日々の学校生活で教師が子どもを統率する・楽しい授業や力のつく授業を積み上げる・授業を通して子どもや保護者の信頼を勝ち取っていくことが一番の学級経営術です。
 しかし、授業のリズムとテンポ・こまやかな教師の対応は本を読んだだけでは分かりませんし、ほかの先生の授業を参観する機会もなかなかありません。教え方セミナーでは、主に若手の先生を対象に、子どもに分かりやす い授業のコツや学級経営の基礎基本を模擬授業の形でお伝えしています。
 若手の先生、若手を指導する立場のベテランの先生、教育実習を控えた学生の皆さん、ぜひご参加ください。

1 日 時 平成28年4月10日(日曜)
  午後2時00分~4時30分(午後1時30分受付)    
2 会 場 :高蔵寺ふれあいセンター(JR高蔵寺駅より徒歩5分・駐車場有り)
3 資料代 :1000円(学生500円)
4 主 催 :TOSS春日井                       
5 後 援 :春日井市教育委員会                     
6 予定講座
   ◆子どもに身に付けさせておきたい学習ルール・学習スキルの体感する模擬授業
         (国語・算数・中学国語・中学数学・社会・理科・英語など)
  ◆どの子も活躍する授業づくりや教材づくりのヒントが分かる模擬授業
    (「話す聞くスキル」「フラッシュカード」「百玉そろばん」など
  ◆「授業の腕を上げる」ためのヒント(書籍紹介など)


 セミナーの申し込み先と当日日程の詳細(最新情報)は、下のHPからご覧いただけますので、ぜひご活用ください。

★教え方セミナーサイト
 https://sites.google.com/a/toss2.com/kasugai/osiekata2016

★申し込みメールアドレス
 vzb17067@nifty.ne.jp  

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日米仏の作文指導(思考指導)

 先のブログ。ハーバード合格の鍵は「エッセー」の続き。


◆日本の作文の二大テーマは「学校行事」と「読書感想文」
◆アメリカの作文指導で重視されるのは「エッセイ(小論文)とクリエイティブ・ライティング(創作文)
◆フランスは、小学校では「正しく」書くこと、中学校では「美しい文」を書くこと、高校では「論理的な構造」で書くことと

・・・であるらしい。作文の指導にはお国柄が出るし、国策が出ることがよく分かる。
 なお、ここでは、エッセイは「小論文」として規定されている。
 

◆日本の作文の特徴は「時系列で書き、説明も理由付けも区別しない」こと。
◆アメリカで指導されるエッセイ(小論文)は、「因果律」で書かされ、創作文は「時系列」で書かされる。

  「因果律型」の思考表現スタイルとは「最初に主張を述べ、次にその主張を裏付ける証拠を三つ挙げて、最後に結論として再び主張を繰り返す」という構造。

◆フランスの小論文の構造「弁証法」
 一般的な視点(テーズ=正)とそれに反する視点(アンティテーズ=反)を統合(サンテーズ=合)し、新たな理解の枠組みを生み出すもの。
 自分の主張のみを一直線に展開するアメリカの小論文の書き方とは好対照である。

・・・であるらしい。そして、3国のまとめ。

◆日本は「時系列で出来事を追いながら歴史上の人物の気持ちになって『共感』することで歴史理解を深める」。
◆アメリカは「結果から振り返って出来事がなぜ起こったか原因を特定する」。
◆フランスは「時系列で出来事を追いつつ、さまざまな原因を挙げながら、歴史の大きな流れを俯瞰して出来事を位置付ける」。

・・・こうした作文指導の違いや思考表現スタイルの違いを踏まえた上で、先のブログで示したような「エッセー」を書くことの意味・エッセーに盛り込まれる内容の意味を理解しないといけない。
 この論文は、次のようにまとめられている。

◆まさに「物語」「説明」「論証」という3大基礎様式の違いが分かり、書けることこそグローバル・スタンダードを満たす知識・学力といえます。

・・・「物語」「説明」「論証」という3大基礎様式の違いと言われて、即答できない自分が中学校で国語を教えていたことのだと思うと、穴があったら入りたいくらいである。


【出典】
日米仏の思考表現スタイルを比較する
──3か国の言語教育を読み解く─
渡辺雅子[国際日本文化研究センター助教授]

http://berd.benesse.jp/berd/center/open/berd/backnumber/2006_06/fea_watanabe_01.html


6ページ分あります。

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ハーバード大学合格の鍵は?


「エッセー」を書く能力

 ハーバード大学合格の鍵は「エッセー」だと言う。
 朝日新聞の「GLOBE」3月6日号の特集記事「東大よりもハーバード」
http://globe.asahi.com/feature/article/2016030300004.html

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 「米国一流私大の入試は、受験生同士が『自分を入学させれば、大学側にどんなメリットがあるか』をアピールしあうプレゼン競争のようなもの。自分の強みを見いだし、他の受験生と差をつける戦略が必要となる。中でも鍵を握るのがエッセーだ」。
高島や楠が通ったベネッセコーポレーションの海外大進学塾「ルートH」を運営する藤井雅徳はそう話す。

 エッセーとは、単なる自己PRや小論文ではない。
 自らの経験を題材に魅力的な物語を構築し、人の心を動かすことが求められる。
 自分の長所と短所を的確に把握する「自己分析力」と、それを元に自分の魅力を分かりやすく伝える「自己表現力」が完成度を決める。
(中略)
  髙島の先輩の楠は、合否の分かれ目をこう分析する。
 「ハーバードの卒業生らが優れているのは
 『自分と一緒に仕事をすればどんな未来が開けるのか』
 『自分の事業に投資すればどうしてもうかるのか』
という説得力ある物語を紡ぎ出し、人とカネを動かす能力。
 エッセーはその力量を測るのに最適であり、ハーバードが特にエッセーを重視する理由もそこにあるのでは」。
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・・・大人になって必要な作文能力は、「美文」ではなく「達意の文・論理の通った文」。多くは報告書が書ける能力であり、一部の人にとっては研究論文か書ける能力であると思っていた。
 報告書や研究論文に比べたら「小説」などは、ごく一部の才能のある人が書ければよいし、「エッセー(随想)」も日記の延長のようなもので、書きたい人が書ければよいと思っていた。
 いや、そもそも、エッセイの十分な定義を持ち合わせていなかった。

 しかし、ここで提示されているエッセーとは、単なる自己PRや小論文ではない。
 自らの経験を題材に魅力的な物語を構築し、人の心を動かすことが求められる。
 自分の長所と短所を的確に把握する「自己分析力」と、それを元に自分の魅力を分かりやすく伝える「自己表現力」が完成度を決める。


 すごい要素だ。
 プレゼン能力の結集が「エッセー」なのだ。
 自分の価値観がひっくり返るような指摘だった。

  しかし、振り返ってみれば、向山学級をはじめとする数々の実践家の学級通信や研究通信が「自らの経験を題材に魅力的な物語を構築し、人の心を動かしていた」ことは明白である。
 私自身、学級通信やサークル通信を書き続けてきたが、いはばエッセー的な文章の修行=プレゼン修行をしてきたようなものだと思う。

 この「ブログ」という媒体も同じだ。
 書き続けることで、自己分析力と自己表現力を高めていきたい。
 そして、「自らの経験を題材に魅力的な物語を構築し、人の心を動かす」を追いかけていきたい。

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