ハーバード大学合格の鍵は?
「エッセー」を書く能力
ハーバード大学合格の鍵は「エッセー」だと言う。
朝日新聞の「GLOBE」3月6日号の特集記事「東大よりもハーバード」
http://globe.asahi.com/feature/article/2016030300004.html
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「米国一流私大の入試は、受験生同士が『自分を入学させれば、大学側にどんなメリットがあるか』をアピールしあうプレゼン競争のようなもの。自分の強みを見いだし、他の受験生と差をつける戦略が必要となる。中でも鍵を握るのがエッセーだ」。
高島や楠が通ったベネッセコーポレーションの海外大進学塾「ルートH」を運営する藤井雅徳はそう話す。
エッセーとは、単なる自己PRや小論文ではない。
自らの経験を題材に魅力的な物語を構築し、人の心を動かすことが求められる。
自分の長所と短所を的確に把握する「自己分析力」と、それを元に自分の魅力を分かりやすく伝える「自己表現力」が完成度を決める。
(中略)
髙島の先輩の楠は、合否の分かれ目をこう分析する。
「ハーバードの卒業生らが優れているのは
『自分と一緒に仕事をすればどんな未来が開けるのか』
『自分の事業に投資すればどうしてもうかるのか』
という説得力ある物語を紡ぎ出し、人とカネを動かす能力。
エッセーはその力量を測るのに最適であり、ハーバードが特にエッセーを重視する理由もそこにあるのでは」。
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・・・大人になって必要な作文能力は、「美文」ではなく「達意の文・論理の通った文」。多くは報告書が書ける能力であり、一部の人にとっては研究論文か書ける能力であると思っていた。
報告書や研究論文に比べたら「小説」などは、ごく一部の才能のある人が書ければよいし、「エッセー(随想)」も日記の延長のようなもので、書きたい人が書ければよいと思っていた。
いや、そもそも、エッセイの十分な定義を持ち合わせていなかった。
しかし、ここで提示されているエッセーとは、単なる自己PRや小論文ではない。
自らの経験を題材に魅力的な物語を構築し、人の心を動かすことが求められる。
自分の長所と短所を的確に把握する「自己分析力」と、それを元に自分の魅力を分かりやすく伝える「自己表現力」が完成度を決める。
すごい要素だ。
プレゼン能力の結集が「エッセー」なのだ。
自分の価値観がひっくり返るような指摘だった。
しかし、振り返ってみれば、向山学級をはじめとする数々の実践家の学級通信や研究通信が「自らの経験を題材に魅力的な物語を構築し、人の心を動かしていた」ことは明白である。
私自身、学級通信やサークル通信を書き続けてきたが、いはばエッセー的な文章の修行=プレゼン修行をしてきたようなものだと思う。
この「ブログ」という媒体も同じだ。
書き続けることで、自己分析力と自己表現力を高めていきたい。
そして、「自らの経験を題材に魅力的な物語を構築し、人の心を動かす」を追いかけていきたい。
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