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July 29, 2016

800メートル中学新記録!

 7月27日の中日新聞に、上郷中学校の馬場雄一郎君が中学新記録を出した記事が載った。ただし、その後の県総体で記録を更新していることに触れていないのがお粗末であった。

 ◆早々の記録樹立に東京五輪への期待も高まるが「目の前の練習を一日一日積み重ね、最終的に五輪につながればいい」と冷静だ。

という部分が印象的だった。
 馬場選手は、1500mメートルでは全国優勝の実績がある。今回、急浮上したわけではない。こんなことを言うと、本人の努力に水を差すかもしれないが、出てもおかしくない実力を持っていた選手だ。ただし、そのように期待されながら記録を出せずに終わってしまう選手も山のようにいる。

 大風呂敷のように「東京五輪」という高い目標に掲げて自分を鼓舞するタイプの人もいるだろう。
しかし、1つ1つずつ目の前の課題をクリアし、自己記録を更新し、結果として五輪の標準記録を勝ち取っていくタイプの人もいる。馬場選手の言葉はそんな印象がある。「結果が後からついてくる堅実タイプ」だ。

 「目の前の練習の積み重ね」もしないで、夢ばかり追いかけるような選手の戒めになってほしい。

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「あきらめない」だけでは、夢は叶わない

 これまでの「努力論」の復習になるが、中野信子氏は「努力不要論」で、

◆真の努力というのは本来、成果を出すために必要な①目的を設定する、②戦略を立てる、③実行する、という3段階のプロセスを踏むことです。

と言う。

 イチローは、卒業文集の中で

◆ボクの夢は、一流のプロ野球選手になる事です。
そのためには中学・高校で全国大会へ出て、活躍しなければなりません。
活躍をするには、練習が必要です。

と言う。

 本田圭佑は、「夢ノート」の中で

①夢を持つこと
②夢に向けて、日々、何かにチャレンジすること
③実践したことを日々、振り返り、明日につなげること

を説いている。

 当然だが、夢や目標実現に必要なのは「実行・練習・チャレンジ」であり、その「継続・積み重ね」である。
 にもかかわらず、中に自分勝手な解釈で満足してしまう場合がある。「思うだけで夢が叶う」というような・・。

 マラソン金メダリストの高橋尚子選手が

 「あきらめなければ夢はかなう」

という時、彼女をよく知っている人は、名コーチのもとで尋常でない練習を積んできたことをよく知っている。

 「あきらめないだけで夢がかなった」わけはない。
 「あきらめずに、人並み以上の練習をしたから、夢がかなった」のである。
 それは、むしろ当たり前なのだが、ともすると「あきらめなければ」の部分だけが強調される。

  「チャレンジ」を説いた本田圭佑も、別の場所では「夢は強く願う事。願えばかなうもの」と書いてあるから誤解が生じやすい。

 If you keep on believing, the dreams that you wish will come true.
 「信じていれば、夢は叶う。(シンデレラ)」

などは、能天気で、むしろ犯罪的でさえある。

 ここまで憤ってきたが、同じような意見を持つ人はいるようだ。
 たまたまヒットした、以下の文は、今の自分の思いそのものだ。

=================
「信じれば夢は叶う」

 それは多分 本当だ
 但し 一文が抜けている
「信じて 努力を続ければ 夢は叶う」

━━━これが 正解だ

 さらに言えば

 信じて 
 「他のどのライバルよりも1時間長く
 毎日 努力を続ければ ある程度迄の夢は、かなりの確率で」
叶う━━━だ

キャッチコピーというものは 短い方がいい

━━でも これは あまりにも はしょり過ぎだと思う

それじゃまるで

 「何もしなくても」「ただ信じていれば」

叶うみたいじゃないか

 この文章を ここまで削ったヤツに
 何を思って ここまで削ったのかと
 問い質したい

出典  羽海野チカ『3月のライオン』(白泉社)第7巻より

 http://sf-mitu.link/march-of-lion

===============

 本田圭佑プロデユースの夢ノートには「毎日の努力」を書き込むことになっているが、問題は「努力の質と量と方向」だ。

 「私は、がんばっています」と言うだけでは、その「質」が評価できない。
 たとえ、毎日振り返ったところで、質の低さを自覚していないなら、「今日もよくがんばった」と自己満足で終わってしまう。
 「私は人の倍がんばっています」と断言したところで、それを判定するのは難しい。

 正しい努力かどうかの客観的な判定をするためには
 例えばSMARTな目標設定かどうかを見る必要がある。

Specific (具体的)
Measurable(測定可能)
Achievable(達成可能)
Realistics(現実的)
Time-bound(期限が明確)

 「成長する・上達する・レベルアップする」ということは

①早くできるようになる
②たくさんできるようになる
③正確にできるようになる

の3要素がある。
 毎日毎日取り組んで、それでいて

①早くもならない 
②量も増えない
③正確さも高まらない

なら、努力していないのと同じと考えるべきだろう。

 そのことをかつて「当たり前を積み重ねると特別になる」でまとめたことがある。


「職人の仕事は、毎日毎日、同じ作業を繰り返しているように見えるが、実はそうではないと杉野は言う。」とある。

================
 「進歩がない職人はダメだ」と杉野は言い切る。
 今日50分かかった作業を明日は45分でやろうという進歩。
 同じミスを繰り返さないように手順を変えてみる進歩。
 そして、常に、その時点での最高の味を作り出すという味の進歩。
 杉野の店に並ぶお菓子は、同じ名前のものでも、10年前に比べると、そのほとんどが何かしらのマイナーチェンジを経て、味の「進化」を遂げている。

 いつものフルーツをいつもの作業で触りながら、これを違うお菓子に使えないか、考える。
 いつものお菓子を作りながら、ほかの素材を加えられないか、考える。
厨房という現場にこそ、答えはある。
================

 地道に愚直に繰り返すだけではダメ。
 「凡時徹底」は、その徹底した行為の中から工夫や改善方法を見出したり、観察力や実行力が向上したりするから意味がある。

 (中略)

◆掃除をしていたら、別の汚れた場所にも気づかなくては意味がない。
◆今日50分で行っている作業が、何とか1分でも縮められないかとチャレンジしなくては意味がない。
少しでも進歩させる気概があってこそ、当たり前の積み重ねがいつか結実する

 「当たり前を積み重ねると特別になる」のパテシエの杉野さんが語ったのは、「凡時徹底」を「日々精進」とセットにしていたからだ。
 それは、継続・反復の原則に「過負荷」「漸進性」を加えることであり、何より「意識性」をキープすることでもある。
 漫然と繰り返してはダメということを、トレーニングの原理・原則から訴えるのも1つの方法だ。

http://take-t.cocolog-nifty.com/kasugai/2011/12/post-a48c.html

・・・2011年に上記のようにまtめていたということは、自分の「努力論」も5年前から、同じところをグルグルはい回って、「進化」していないのだろうか。
 例示や引用が増えて、スケールアップしたと言いたいところだが、まだまだだな。

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July 27, 2016

自己啓発書にご用心!

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 「キャリアポルノは人生の無駄だ (朝日新書) 」

◆日本で本屋に行くと、学生さんやサラリーマン向けの「仕事とは何か?」「ライフハック」「グローバル人材になるためには」という目がチカチカする様な題名の「自己啓発書」や、世界的に有名な企業の創業者の「自伝」(いや、自慢本)が山の様に並んでいます。ネットでも似た様な記事がてんこ盛りです。ラーメン二郎も負けています。
私はこれらのゴミ、いや、歯クソをキャリアポルノと呼んでいます。なんで歯クソでキャリアポルノかというと、「読んでる間に気分が良くなって俺って何か凄い」という気分になる物だからです。

https://wirelesswire.jp/london_wave/201211260725.html

というかなり下品な文章が、「この記事なぜか大人気のため、朝日新聞出版様が書籍化して下さることになりました」ということで、その朝日選書が市の図書館にあった。

 ちなみに、以下が、元となる「フードポルノ」の意味。

◆見た人に食欲を惹起させるような、美味しそうな食べ物の写真や動画などを意味する語。
性欲を惹起させるポルノになぞらえた語である。
特に高脂肪、高カロリーの料理の写真がフードポルノとして言及されることが多く、そのような写真を頻繁に目にすることが肥満などの摂食障害に繋がるという意見もある。
「フードポルノ」の語は、ロザリンド・カワードの1984年の著書が初出とされているが、近年SNSなどで個人が料理の写真を投稿する行為が盛んになると、
特にその文脈でしばしば用いられるようになった。

 」キャリアポルノ」は、書籍紹介によれば次の内容。

◆自己啓発書を「キャリアポルノ」と呼び、その依存症が日本の労働環境の特殊性からくることを、
欧米と比較しつつ毒舌とユーモア、実例たっぷりに論じ、疲れぎみの就活学生・若手ビジネスマンにエールを送る。

 このところ「自己啓発書」を読み集めていたので、頭を冷やすきっかけになった。
 ハーバードやMBAといった触れ込みにつられてしまう自分の安易さに警告になった。でも「スタンフォードのケリーマクゴニガル」まで含まれていて、そこは疑問であった。口コミにもあるように、胡散臭い自己啓発書とそうでないものが安易に混同している感がある(実証はできません)。


 先日のサークル例会でメンバーと、次のような話をした。
 「コーチングセミナー」なら、まだいいが「自己啓発セミナー」となると、高額の参加料を払ってマインドコントロールされることが多い。かなり胡散臭い。

 自己啓発系の書物を読めばモチベーションは上がるが、肝心の「正しい努力」を行わない限り、何も変化は起こらない。1冊の本を読んだくらいで成功者になれるわけがない。
 同様に「信じれば願いが叶う」「あきらめなければ願いはかなう」は、必要条件であって。十分条件ではない。
信じるだけ・あきらめないだけでは、何も起こらない。

 そのことを大前提にしつつ、努力の大切さ・続けることややり抜くことの大切さの指導を体系化していきたい。

 なんといっても「夢がかなう」ジャンルの書籍の中には「宇宙につながると夢はかなう」というものまである。
怪しい書籍との線引きには要注意なのだ。

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「ポケモンgo」 ~他にやるべきことがある~ 

 話題の「ポケモンgo」について、海老蔵が大人の発言をしている。

===============
他にもっとやるべき事が沢山あるから、
やめとこ…

http://ameblo.jp/ebizo-ichikawa/entry-12183818862.html
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 気分転換もエンターテイメントも否定しない。
 ただし、 「今やるべきことはないのか」は自問自答してほしい。

 そのことを誰かきちんと教えるべきだ。
 企業の戦略もあるから、今は魅力的な娯楽が多い。
 誘惑に打ち勝つのは難しい。
 そんな時代だからこそ、

 「やるべきことをちゃんとやる」
 「優先順位を見失わない」

といった「意志力と計画力をもった子どもを育てていかないといけない。


 「ポケモンgo」を、子どもがやるには、スマートフォンの購入が必要になる。

①子供にせがまれて、スマートフォンを買い与えてしまう家庭の問題
②スマートフォンが買ってもらえなくて、奪うなり盗むなりするトラブル発生の問題
③「ポケモンgo」をやるための夜遊び・遠出・危険区域侵入の問題

などが気になる。
 むろん家族や友達で楽しみながら散歩したり遠出したりするツールとしては面白いと思う。
 LINEの功罪同様、ポケモンgoの功罪も、今後議論になるだろうが、多くの小中学生もスマートフォンを持つ時代が確実に来ている。その流れは、もう止められない。今回の「ポケモンgo」は、その流れを決定づけたんじゃないかな?

 ところで、勝手に設置されて迷惑をこうむっている人がたくさんある。警察も役所も事故対応等で公務に支障が出ている。
 勝手にポケモンを設置した制作会社は訴訟問題にならないのだろうか。

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July 26, 2016

「『やればできる!』の研究」キャロル・S.ドウェック

Mindset


「『やればできる!』の研究」キャロル・S.ドウェック

・・手元の本とは違ってWEBの本には帯が付いていた(たぶん旧版)。
そのコピーが目を引いた。

「学ぶことが大好きで、何にでも挑戦し、失敗してもめげない子供に育てるには?」
http://books.rakuten.co.jp/rb/5888127/
 このコピーは、すごい。

=================== 
 キャロル・ドゥエック博士といえば、1980年代ー90年代「固定的知能観:硬直マインドセット」「拡張的知能観:しなやかマインドセット」の研究で、動機論の世界で一世風靡した著名な研究者です。
http://www.nakahara-lab.net/blog/2016/02/post_2559.html
http://www.nakahara-lab.net/2008/12/post_1396.html

====================

「自分の能力は固定的で、もう変わらないという考え方」
=固定的知能観
=硬直マインドセット=fixed-mindset

をもっている人は、
・努力を無駄とみなし、
・自分が他人からどう評価されるかを気にして、
・失敗を恐れ、
・新しいことを学ぶことから逃げてしまう

 一方、
 「自分の能力は拡張的・可変的で、常に変わりうるという考え方」
=「拡張的知能観」
=しなやかマインドセット=growth-mindset

をもっている人は、
・人間の能力は努力次第で伸ばすことができると感じ、
・たとえ難しい課題であっても、学ぶことに挑戦し、
・自身の成長のためなら失敗を恐れない

 ちなみに向山洋一氏の指導方針=知能観は、まさに「拡張的知能観」であることがよく分かる。
 向山氏は、とにかく「やればできる」を具現化してきたのだ。

◆こうして努力することの大切さと、その目やすを子どもに話した。授業で自信を持つようになった子は、さらに努力を続け、驚くほど成長していった。
◆可能性を信じる頑固さにおいて それを具現化する執念において 自分は他のいかなる人より劣りはしないと信じる。
◆ぼくは子どもの能力を次のように考えている。
「知能偏差値と努力係数を足したものが、その子のその瞬間および近い将来の力である。」
◆どの人間にも可能性があることを事実の中で示したことがあった。努力した人々の話をしたこともあった。励ます方法も、多くの手立てを考えた。
◆「できない子」ができるようになるという「事実」の提示を見せた。

◆「伸びる子の条件」は、”備わったもの”ではなく”育てるもの”
◆やみくもに努力しても成果が上がらない時、こどもはすぐあきらめがちです。「どうせ、自分はだめなんだ」と思いがちです。
 自信を失った子どもを励まし、前進させていくには、子どもに見通しをもたせてやることが必要になります。

・・・「やればできる」の対極に「できるのにやらない子」がいる。
 「できるのにやらない子」に対して、向山氏の言葉は手厳しい。

================
 「何とかなる子」は、持続的に努力することができる子です。
「何とかならない子」は、努力を持続する意思が、極端に弱い子です。例えば、前もって予告した10問の漢字テストをするとします。「何とかなる子」は、このような場合、いつも満点か、それに近い点をとります。あらかじめ練習さえすればできるということはコツコツとやります。
 しかし、「何とかならない子」は、予告してあっても悪い点を取る場合が多いのです。教師や親の注意、励ましなどがあると、時には集中して練習した結果、満点を取ることもありますが、長くは続きません。しばらくすると、元に戻ってしまいます。「やればできる」のだが「続けることができない」わけです。(中略)
 「知能検査」はたいして意味がないと考える人の中に(私もそうであるが)「やればできるのだから、そのうち何とかなる」と、一般的な励ましを与えてすませている人を多く見かけます。私は「記憶力や理解力」は劣っていてもよいが、「持続力」を育てていくことは大切なことであると思っています。
 「知能検査がよい」ということはたいした才能ではないですが、それとは別の「やることをやれる」「続けてやれる」ということは必要な才能であると考えています。そして、この才能は先天的なものではなく、生活の中で獲得されるものであり、それを獲得させる過程こそ、教育(学校・家庭)の大切な内容であると思っています。
 「向山式『勉強のコツ」がよくわかる本」PHP 1999年 P40/41)
====================

 「努力」「コツコツやる力」「やることをやる力」「続ける力」は、ご承知の通り、非認知能力だ。
 この非認知能力の重要性についても、向山氏はとっくに述べている。

=============
 さて、人間の能力とか実力には、「テストによって測ることのできるもの」と「できないもの」があります。
 どちらが大切かというと、実は両方たいせつなのです。
 しかし、どちらか一つだけということになると、私は「テストによって測ることのできないもの」を選びます。
 それは、テストが悪くても、「テストによって測ることのできない力」を持った子なら、それをいつかは克服することが可能だからです。
 事実、小学生のときはテストの点が悪くても、あとになって伸びていった子は大勢います。
(中略)
 では、「テストによって測ることのできない力」とは何なのか。
 それこそが体験なのです。
 体験することによって、身についていく能力です。
 たとえば、目的を達成するまで工夫する力です。さまざまな人間関係の中で、我慢しなければならないこともあるという体験です。あるいは、自分でやろうとしたことが達成できたときの喜びであり、思うようにならなかったときの悔しさです。
 このような力は、テストによっては身につきません。一つ一つの体験の中で、身につけていくものなのです。
 「どんな子だって勉強できる子になれる!」2000年PHP P32~34)
===================

 ドウエックの本も分かりやすいが、向山氏の著作もすごい。
 脳科学や認知科学の本も読んでいると、向山先生の指摘(経験的な考察)と重なることが多い。


 「向山氏の著作に戻って学び直す」

ことが、今夏の自分の課題である。

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July 09, 2016

イチローの「セルフ・コーチング」

 「教育新聞」(教育新聞社)に「教師のためのセルフコーチング」(大前暁政氏)の連載がある。
 7月4月号の見出しに注目した。

◆ゴールから今を考える◆

※頭の中で「こうなったらいいな」という、未来のゴールを描けたとします。
 そのゴールから現在を考えると、「今の自分」や「今の自分の周りの状況」はどうなっていなければならないのかが、見えてきます。すると、自分のやるべきことに気付くことができるのです。

※「未来のゴールから今の自分を考える」というステップは、セルフコーチングでは決定的になります。未来のゴールに到達した自分の視点から見ると、今の自分がどのような姿であるべきなのかが決まるというわけです。そして、未来のゴールに向かって今できる最善手を探すことができるのです。
・・・自分は、かつて次の見出しで書いたことがある。
http://www.tos-land.net/teaching_plan/contents/704

◆夢を実現する「逆算」の計画 ◆

 イチローの例にした実践だ。
 
 イチロー選手が小学校の卒業文集に書いた作文は、暗記したくなるほど理路自然としている。

=========================
ボクの夢は、一流のプロ野球選手になる事です。
そのためには中学・高校で全国大会へ出て、活躍しなければなりません。
活躍をするには、練習が必要です。ボクは三歳の時から練習をはじめています。
3年生の時から今までは、365日中、360日は激しい練習をやっています。
だから、1週間中、友達と遊べる時間は、5~6時間の間です。
そんなに練習しているんだから、必ずプロ野球選手になれると思います。

===========================


▼わたしの夢は(A)です。
▼(A)のためには( B)しなければなりません。
▼(B)をするには、(C)が必要です。

 自分の夢の実現のために、今何をしなければならないかを自覚し、小学校の時から練習を積み上げてきたイチロー。
 
 まさに「セルフコーチング」の典型ではないか。

 「教師のためのセルフコーチング」などと言っている場合ではない。
 子どもに「セルフコーチング」を教え、イチローのような人材を次々に育成していかなければならない。

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July 05, 2016

「心配性(悲観主義)」にもメリットがある

 昨年、ヤクルトスワローズで、「トリプルスリー」を達成した山田選手。
 このところ、絶好調で50本のホームランも視野に入ってきたという。

  先日のテレビで、その山田選手が、
「開幕が不安」
「いつも不安」
「心配で仕方ない」
と答えている場面があった。
 
  「油断したらダメになる」と自分を戒めて、常に努力するタイプなのだろう。

 これが、いわゆる「防御型」である。

①「責任を果たし、ミスを避ける。すでに持っているものを失わない」が「防御型」。
②「危険」「罪」「処罰」「痛み」などのネガテイブなものを人生から排除しようとする。
③「警戒心」が高まったり、「最悪の事態」を想定したりするとモチベーションが上がる。
④失敗するかもしれないと感じるとやる気を失うが、戒めとなるような他人の失敗談を聴くとモチベーションが上がる。
⑤注意深く慎重な「保守的偏向」、危険を避け、具体的で現実的な行動をする。

・・・「悲観的」と言うとマイナスに思われがちだ。
しかし、悲観が「成功のカギ」になりえるという意味では、山田選手のスタンスは、決してマイナスではない。

 一方、「これだけやったから大丈夫」と自分で自分を励ますようなタイプは「獲得型」だそうだ。
 一面的な指摘になるが、イチローの卒業文集の言葉は「獲得型」の思考をよく表している。

◆ぼくは3才の時から練習を始めています。
3才~7才までは、半年位やっていましたが、3年生の時から今までは、365日中、360日は、はげしい練習をやっています。
だから一週間中、友達と遊べる時間は、5時間~6時間の間です。
そんなに練習をやっているんだから、必ずプロ野球の選手になれると思います。

①「何かを成し遂げる」「理想的な能力を身につける」が「獲得型」。
②「愛」「賞讃」「報酬」「喜び」などのポジテイブなもので人生を満たそうとする。
③成功の見込みが高いと、やる気や自信がわいてくるし、成功者の話を聞くとモチベーションが上がる。
④達成すると、喜び、興奮など高揚した気分を感じる。
⑤積極的で「リスク」恐れない「リスク偏向」、創造的で新しい発想をする。

・・・「ポジテイブ」と言うと、いいことずくめに思われがちだが、油断は禁物である。

================
◆ポジテイブ思考の人は、物事がうまくいくと信じているために、起こり得るさまざまな問題を十分に検討しようとしません。
そのために準備を怠ったり、危険な行動を取ろうとします。(中略)
 一方、ネガティブ思考の人は、つねに最悪の状況を想定します。物事がうまくいかなくなる状況も含め、さまざまな可能性に備えようとします。

◆自分には人並み以上の能力があり、幸運の女神は自分に微笑むと誰もが信じているという現象は「レイク・ウオビゴン効果」と呼ばれます。
 非現実的な楽観主義は、自分でコントロールできる出来事(かなりの肥満になる)、稀な出来事(破産する)、とくに重大ではない出来事(思っていたよりも試験のできがよくない)などの状況でよく見られます。
 これらの状況には失敗しないための対処策があります({体重を測る」「家計簿をつける」「試験勉強をする」)が、ポジティブ思考をしていると、自分には問題が生じないと考えるため、対処策を取ろうとしなくなるのです。
 「トラブルのもとになる非現実的な楽観主義」と「目標達成に欠かせない現実的な楽観主義」との違いは、楽観的になる理由の違いから生じます。
 自分は適切な計画を立てたり効果的な戦略を見つけることによって成功するか失敗するかを自分でコントロールできる、そう考えて楽観的になるのが現実的な楽観主義です。
 この考えは自信と意欲を高めます。非現実的な楽観主義は、計画や努力とは無関係の要素ーたとえば才能(わたしは頭がいいから成功する)や運(自分はラッキーだからうまくいく)-を根拠にします。そのため必要な準備を怠り、状況が悪くなるとすぐにあきらめてしまうのです。

 『やってのける』ハルバーソン著 大和書房 p215・216
=====================

・・・ポジテイブ思考は大事だが、「能天気な楽観主義」は問題がある。
 自分の問題を改善する努力もせずに、「何とかなるさ」と開き直ることは、何の改善にもならない。
 そういう意味では、努力を怠らないイチローが「楽観主義者」だとは誰も思わない。

 黒澤明監督の言葉に

 「悪魔のように細心に! 天使のように大胆に!」

というのがある。書名になっている。
 これに倣うと

 「悪魔のように防御せよ! 天使のように獲得せよ(攻撃せよ)」

とでもなるだろうか。
 双方のよさを持ち合わせた生き方がよいのかもしれない。

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