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July 29, 2016

「あきらめない」だけでは、夢は叶わない

 これまでの「努力論」の復習になるが、中野信子氏は「努力不要論」で、

◆真の努力というのは本来、成果を出すために必要な①目的を設定する、②戦略を立てる、③実行する、という3段階のプロセスを踏むことです。

と言う。

 イチローは、卒業文集の中で

◆ボクの夢は、一流のプロ野球選手になる事です。
そのためには中学・高校で全国大会へ出て、活躍しなければなりません。
活躍をするには、練習が必要です。

と言う。

 本田圭佑は、「夢ノート」の中で

①夢を持つこと
②夢に向けて、日々、何かにチャレンジすること
③実践したことを日々、振り返り、明日につなげること

を説いている。

 当然だが、夢や目標実現に必要なのは「実行・練習・チャレンジ」であり、その「継続・積み重ね」である。
 にもかかわらず、中に自分勝手な解釈で満足してしまう場合がある。「思うだけで夢が叶う」というような・・。

 マラソン金メダリストの高橋尚子選手が

 「あきらめなければ夢はかなう」

という時、彼女をよく知っている人は、名コーチのもとで尋常でない練習を積んできたことをよく知っている。

 「あきらめないだけで夢がかなった」わけはない。
 「あきらめずに、人並み以上の練習をしたから、夢がかなった」のである。
 それは、むしろ当たり前なのだが、ともすると「あきらめなければ」の部分だけが強調される。

  「チャレンジ」を説いた本田圭佑も、別の場所では「夢は強く願う事。願えばかなうもの」と書いてあるから誤解が生じやすい。

 If you keep on believing, the dreams that you wish will come true.
 「信じていれば、夢は叶う。(シンデレラ)」

などは、能天気で、むしろ犯罪的でさえある。

 ここまで憤ってきたが、同じような意見を持つ人はいるようだ。
 たまたまヒットした、以下の文は、今の自分の思いそのものだ。

=================
「信じれば夢は叶う」

 それは多分 本当だ
 但し 一文が抜けている
「信じて 努力を続ければ 夢は叶う」

━━━これが 正解だ

 さらに言えば

 信じて 
 「他のどのライバルよりも1時間長く
 毎日 努力を続ければ ある程度迄の夢は、かなりの確率で」
叶う━━━だ

キャッチコピーというものは 短い方がいい

━━でも これは あまりにも はしょり過ぎだと思う

それじゃまるで

 「何もしなくても」「ただ信じていれば」

叶うみたいじゃないか

 この文章を ここまで削ったヤツに
 何を思って ここまで削ったのかと
 問い質したい

出典  羽海野チカ『3月のライオン』(白泉社)第7巻より

 http://sf-mitu.link/march-of-lion

===============

 本田圭佑プロデユースの夢ノートには「毎日の努力」を書き込むことになっているが、問題は「努力の質と量と方向」だ。

 「私は、がんばっています」と言うだけでは、その「質」が評価できない。
 たとえ、毎日振り返ったところで、質の低さを自覚していないなら、「今日もよくがんばった」と自己満足で終わってしまう。
 「私は人の倍がんばっています」と断言したところで、それを判定するのは難しい。

 正しい努力かどうかの客観的な判定をするためには
 例えばSMARTな目標設定かどうかを見る必要がある。

Specific (具体的)
Measurable(測定可能)
Achievable(達成可能)
Realistics(現実的)
Time-bound(期限が明確)

 「成長する・上達する・レベルアップする」ということは

①早くできるようになる
②たくさんできるようになる
③正確にできるようになる

の3要素がある。
 毎日毎日取り組んで、それでいて

①早くもならない 
②量も増えない
③正確さも高まらない

なら、努力していないのと同じと考えるべきだろう。

 そのことをかつて「当たり前を積み重ねると特別になる」でまとめたことがある。


「職人の仕事は、毎日毎日、同じ作業を繰り返しているように見えるが、実はそうではないと杉野は言う。」とある。

================
 「進歩がない職人はダメだ」と杉野は言い切る。
 今日50分かかった作業を明日は45分でやろうという進歩。
 同じミスを繰り返さないように手順を変えてみる進歩。
 そして、常に、その時点での最高の味を作り出すという味の進歩。
 杉野の店に並ぶお菓子は、同じ名前のものでも、10年前に比べると、そのほとんどが何かしらのマイナーチェンジを経て、味の「進化」を遂げている。

 いつものフルーツをいつもの作業で触りながら、これを違うお菓子に使えないか、考える。
 いつものお菓子を作りながら、ほかの素材を加えられないか、考える。
厨房という現場にこそ、答えはある。
================

 地道に愚直に繰り返すだけではダメ。
 「凡時徹底」は、その徹底した行為の中から工夫や改善方法を見出したり、観察力や実行力が向上したりするから意味がある。

 (中略)

◆掃除をしていたら、別の汚れた場所にも気づかなくては意味がない。
◆今日50分で行っている作業が、何とか1分でも縮められないかとチャレンジしなくては意味がない。
少しでも進歩させる気概があってこそ、当たり前の積み重ねがいつか結実する

 「当たり前を積み重ねると特別になる」のパテシエの杉野さんが語ったのは、「凡時徹底」を「日々精進」とセットにしていたからだ。
 それは、継続・反復の原則に「過負荷」「漸進性」を加えることであり、何より「意識性」をキープすることでもある。
 漫然と繰り返してはダメということを、トレーニングの原理・原則から訴えるのも1つの方法だ。

http://take-t.cocolog-nifty.com/kasugai/2011/12/post-a48c.html

・・・2011年に上記のようにまtめていたということは、自分の「努力論」も5年前から、同じところをグルグルはい回って、「進化」していないのだろうか。
 例示や引用が増えて、スケールアップしたと言いたいところだが、まだまだだな。

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