その目標設定はSMARTか?
「セリエAで10番をつける」。本田圭佑の卒業文集に秘められた目標を達成する「SMARTの法則」とは。
https://gakumado.mynavi.jp/freshers/articles/11716
のサイトでは、本田圭佑選手の卒業文集の内容が具体的でSMARTであると評価している。
<本田圭佑が卒業文集で掲げたこと。>
Specific(具体的に)
「ヨーロッパのセリエAに入団します。そしてレギュラーになって10番で活躍します」
Measurable(計測可能である)
「一年間の給料は40億円はほしいです」
Agreed(同意でき、達成可能)
「世界一のサッカー選手になりたいと言うよりなる」
Realistic(現実的で達成可能である)
「世界一になるには世界一練習しないとダメだ。だから今僕はガンバッている。今はヘタだけれどもガンバッて必ず世界一になる」
Time-bound(期日が設定されている)
「世界中のみんなが注目し世界中で一番さわぐ4年に一度のWカップに出場します」
・・・うーん。
自分はSMARTだとは思わない。
「目標を設定すればおのずとやるべきことが明確になります。
本田選手の卒業文集のように、達成するには何をすべきか、という戦略に落とし込むことができるというわけです。」
とあるが、何に取り組もうとしているのかが全然読めない。
夢の中身は明確に語られている。
しかし、夢に向かうステップは明確でない。
夢の中身・・「セリエA][給料」「世界一」「Wカップ出場」
夢のステップ・・「世界一練習」
本田少年は「世界一練習していた」と言うが、その言葉には、裏付けがないし、検証も難しい。
一体、どんな練習をして「世界一」と断言したのか?
せめて、世界一になるステップとして
・中学校では〇〇ができるように、
・高校では〇〇ができるように、
といった具体的な進歩の道筋が示されるから「SMART」なのだ。
小学生の本田選手にそこまで言うのは大人気ないが、この卒業文集の言葉は単なる空想に過ぎず、
たまたま実際にセリエA10番になったから注目を浴びたにすぎない。
プロ野球選手に絶対なります。
たくさん勉強して、かならず医者になります。
ぐらいの夢は、ほとんどの子が口にする。
そこに今の自分の「できていること」「取り組んでいること」がなくても、おかまいなしだ。
だからこそ
「夢のために、今自分は何をしているか?」
「夢のためには、今、何ができていないといけないのか?」
「今の努力を続けて、夢に近づけるか?」
をしっかり自己分析しないといけない。
本田選手は、「夢ノート」のアドバイスで
(1)夢を意識して
(2)何をすればいいか自問自答する
と言う。
この「自問自答」「自己評価」の質こそが大事なのだ。
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