「GRIT」 ~あきらめずに努力すれば、スキルはアップする~
久しぶりに市内の三省堂に行くと、正面入り口に「GRIT」が平積みだった。
先週の朝日新聞書評の効果だろうか。
教師でない一般の人達にも「GRIT」が広がっている。
もっともっと読みこんで、自分の血肉にしていきたい。
たとえば、第3章の「才能」「努力」「スキル」「達成」はどう結びつくのか? の項。
【才能×努力=スキル】、そして【スキル×努力=達成】。
だから、「2倍の才能」があっても「2分の1の努力」では負けるというロジックになる。
◆「スキル」は「努力」によって培われる。それと同時に、「スキル」は「努力」によって生産的になる。
という箇所を読んで、これまで自分が抱いていた「あきらめなければ夢はかなう」に関する疑問を解決するヒントをもらった。
いくらあきらめないと言っても、何もしなければ、夢がかなうわけはない。
夢を実現するための下位目標もないまま、夢だけ唱えることを、「GRIT」では「ポジテイブな空想」と呼んでいる(P91)。 従来の日本語で言うと「能天気」とでもなろうか。
そこで、「あきらめずに、人並み以上の練習をすれば、夢はかなう」と条件を加えてみる。
だが、「人並み以上の練習をすれば、夢はかなう」のかと言うと、実はこれも何とも言えない。
結果として、志望校に合格するか・全国大会に出場するか・代表に選ばれるか などは誰にも分からない、
夢の内容にもよるが、夢の実現は「運」や「縁」や「自分の力では動かしようもない他者の力」が大きく影響する場合が多いのだ。
いくら努力をしても、かなわない夢はある。
たしかに、努力を続ければ必ず夢は叶うなどと思うのは、あまりに楽観的である。
しかし、努力を続ければ、「スキルのアップ」は保障できる。
◆あきらめずに努力をすれば、必ずスキルはアップする。
これなら、堂々と宣言できそうだ。
運動や楽器演奏、受験勉強、語学習得などは、着実に努力の成果が現れる。
「スキルアップ」という意味でなら、「努力は裏切らない」と言ってよい。
スキルアップを信じて、愚直に努力を積み重ねればよい。
「スキルアップ」と「夢の実現」を別次元で考えると、今までのモヤモヤが晴れた。
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