« 平成29年4月16日(日)TOSS教え方セミナー春日井会場を開催します! | Main | 若い世代の台頭は、元気をもたらす »

May 07, 2017

文字を覚えること・書くことは簡単ではない。

鉛筆で決められた枠の中に、文字を丁寧に書く。

「ていねいに書きなさい」
「はみ出さないで書きなさい」

と注意されても、なかなかうまく書けなくて苦労する子がクラスに何人かいる。
どんな簡単に思える文字でも、間違える子がいる。鏡文字になるような子もいる。

「できて当たり前」という教師のスタンスは、子どもを傷つける。
「できない子がいて当たり前」というスタンスで、あの手この手を使って子どもを伸ばしていきたい。


(1)ハングル文字やアラビア語を見ると「これは到底書けないし、覚えられんわ」という絶望感を抱く。

안녕하세요?/하십니까?(アンニョンハセヨ/アンニョンハシムニカ)

を識別するのは、自分には難しい。
その絶望感を思えば、日本語を目の前にした子どもの中に、文字(記号)がちんぷんかんぷんの子がいることは十分に理解できる。
「上」と「下」の区別は簡単だが、おそらく「右」と「左」の区別は、そんなに簡単ではないはずだ。
「覚えて当たり前・書けて当たり前」ではないのだという前提で文字指導に当たらないと、子供がかわいそうなのである。

(2)利き手でない手で文字を書く困難さを想像すれば「正しい形は分かっていても、思うように鉛筆を操作できない」場合があることは十分に理解できる。
鉛筆で文字を書くのは指のコントロールが必要だから、まずは「指書き」「なぞり書き」で字体に慣れさせることに価値があるのだ。

(3)5センチ四方のマスに文字を書くのと、5ミリ四方のマスに文字を書くのでは困難さが違うのだから、まずは、まずは大きく書かせればいい。
まずは空中で大きく「空書き」を何度もさせるべきなのだ。

・・・読めるか読めないかもあやふやなうちから、書き方ノートに書かせるのは酷だ。
鉛筆を自由に操作するのが困難なうちから、書き方ノートに書かせるのは酷だ。

「酷だ」と承知しながらやらせるなら、お目こぼしもできる。
どの学級でも、文字指導で、子どもの自尊感情を下げないよう配慮してほしい。

|

« 平成29年4月16日(日)TOSS教え方セミナー春日井会場を開催します! | Main | 若い世代の台頭は、元気をもたらす »

教育」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 文字を覚えること・書くことは簡単ではない。:

« 平成29年4月16日(日)TOSS教え方セミナー春日井会場を開催します! | Main | 若い世代の台頭は、元気をもたらす »