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June 21, 2017

論理的思考につながる言い回し(語彙)

 「あれ?おかしいなあ」は仮説との不一致を示す言い回し。
 「ほら、やっぱり~」は、仮説との一致を示す言い回し。
 「だってさあ」は、根拠や反論を示す言い回し。
 「それじゃあ」は、代案を示す言い回し。

 

・・過日、名古屋で聞いた奈須正裕氏(上智大学)の講座のメモ書き。
 ちょっとしたつぶやき言葉にも、論理の芽生えがあることが分かる。
 「たぶん」「きっと」「絶対に~」などは自説の確信度を示す重要な言い回しだが、子どもはちゃんと使い分けている。

 

 子どもたちは、稚拙でも理科的・論理的な考え方をしている。
 ただし、そうしたつぶやきを論理としてキャッチする構えが教師にないと、見逃してしまう。

 

 以前、自分の甥っ子が保育園の頃、水槽の金魚を眺めていた時に
「たくさんいるね、何匹いるのかな?」と尋ねたら、 「僕、数えれないから分からない」と言われた。
「数えられないから、何匹いるか分からない」というその論法に驚いたことがある。子どもには子どもの理屈があり、論理展開があるのだと思った。

 

 「出口式 論理力ノート」(PHP)の第1章に次の見出しがある。

 

「論理とは『他者意識』から生まれる」、
『自立心』が論理力を発達させる」

 

 
◆保育園・幼稚園に入ると自分の気持ちをわかってくれない相手(他者)・自分の思い通りにならない相手(他者)の存在を知る。そうなると、必然的に筋道を立てて説明しようと思う。だから、そこに「論理」が生まれる。

 

・・・他者を意識し、他者に向かって筋道を通す。それが「要求」だったり「交渉」だったり「妥協」だったりする。
 思い通りにならないとすぐ切れたり、押し黙ったりする子は、自分の意志を伝えられず、相手を説得することもできない。まさに「非論理的」だ。

 

 そんなワガママな子たちでも「あれ?」「やっぱり」「だってさあ」「それじゃあ」ぐらいは言える。
 できる語彙、できる論法から、少しずつレベルアップさせ、議論のできる教室を形成させたい。
 それは、教師が「話型」を提示して、そこに押し込める指導とは違う。「話型」にあてはめさせる指導はいかにも窮屈ではないか。

 

 子どもは、子どもなりに稚拙でも理科的・論理的な考え方ができる。
 子どもの能力を侮ってはならない。

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