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July 23, 2017

仕事は「気分」でやるな! 脱モチベーション

 かつてテレビで、ある主婦が旦那へのメッセージとして語っていた言葉。

 「家事は『気分』でやるな」

・今日は早く帰ったから手伝うよ。
・今日は疲れていないから手伝うよ。
・今日は気分がいいから早く帰ってきたよ。

などと言えば、さぞかし奥様は喜んでくれるものと旦那は思っているが、逆だと言う。

 疲れていようがいまいが、家事はやらざるをえないもの。
 その日の気分でやったりやらなかったりできないのが家事。
 だから、自分の都合で、自分の好きな家事だけ担当したからって、それを自慢するんじゃない。

・・・「家事は気分でやるな、家事は義務だ」という主張であった(と自分は解釈した)。

 これは、「家事」を「仕事」に置き換えても同じだろう。

 仕事は気分でやるものではない。
 「今日は調子いいから120%の仕事。今日は調子でないから会社休みます。」では、誰も信頼して仕事を任せられないし、安定した質の仕事は期待できない。
 好き嫌いや気分に左右されず、コンスタントにベストを尽くし、契約義務を果たすのがプロの仕事。淡々と義務を果たすのが大人の流儀。

 さて、先日読んだ次の書籍も同じような主張であった。

「モチベーションで仕事はできない」坂口孝則著 KKベスト新書

◆世の中には「やりたい仕事に就こう!」「モチベーションをアップする方法」などの書籍やセミナーがあふれている。にもかかわらず、多くのビジネスピープルが「今日もやり気が出ない」と悩みを抱えて生きている。本書ではこうした世間のモチベーション信仰に警鐘をならし、憂鬱なあなたに向け、新しい仕事術の提案をしていく。成功のためには、「やりがい」「夢」「目標」なんて不要だ。やる気があるときもなかなか出ないときも、確実に結果を出していくための方法とは。

というのが、ネットの紹介文。モチベーションがあろうがなかろうが、とにかく仕事をこなせ、という主張だ。

◆仕事ができないのは、やる気ではなく技術の不足
◆定型的な仕事は効率よく終わらせ、じっくり思考時間を確保する

といった本書の記述も参考になった。

 なお、読んでないが、同じような書籍もヒットした。

 「仕事ができる人はなぜモチベーションにこだわらないのか」相原 孝夫 (幻冬舎新書)
◆モチベーション高く働く―。意欲が常に湧き上がっている、理想とされる働き方だ。モチベーションという言葉が仕事の場面で使われ始めたのは2008年のリーマンショック頃。以来、時を同じくして職場うつの問題が急浮上。高い意欲を礼賛する風潮が、働き方を窮屈にしたのだ。そもそもモチベーションとは、ささいな理由で上下する個人の気分。成果を出し続ける人は、自分の気分などには関心を払わず、淡々と仕事をこなす。高いモチベーションを維持する人などいない。気持ちに左右されない安定感ある働き方を提言する。

 「目の前の仕事をたんたんとこなす」というのは、ミスチルが歌う「彩」にも出てくる生き方だ。

◆ただ目の前に並べられた仕事を手際よくこなしていく。誰が褒めるでもないけど・・

 プロとしてのプライドがあるなら、褒められるから頑張る・褒められないから頑張らないではなく、いついかなる状況でも、結果を出していくことが求められる。

 そもそもプロの仕事は「相手の求められるものを約束通り提供する」ことで対価を得ている。
 芸術家のようなごくごく才能のある者だけが「自分の自由気ままに行った仕事」で評価される。
 ただし、納得できる作品が出来上がるまでじっと待っていてくれるなんていうのは、きわめてレアなケースで、小説家でも多くの場合は期限のある連載を抱え、締め切りに間に合わせるべく苦悩している。
 実は、その「締め切り」そのものがモチベーションになっているケースもあって、自分たちも締め切りがないと、なかなか前向きに課題に取り組めないのが実情だ。

 やる気の有無・好きか嫌いかで質が左右するのはプロの仕事ではない。このことをしっかり肝に銘じたい。

Moti


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