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July 23, 2017

「強化学習」と「ARCSモデル」

 茂木健一郎氏の「脳を活かす勉強法」などによると「強化学習」と「自発性の回路」は同じ意味ということになる。

 「挑戦する」
 「熱中する」
 「うまいくいく」
 「快感を味わう」
 「もう一度挑戦したくなる」

の形で、「成功」を繰り返して上達していく「学習」の基本サイクルを茂木氏は「自発性の回路」と呼ぶ。
 同時に、試行錯誤を経ることで脳内に強固なシナプスが形成され、やがて一つの行動に練達していくこの過程を「強化学習」と呼ぶ。「脳を活かす勉強法」のひとつめの極意は、この「強化学習」のサイクルを回すことにあると。

・・・ところが、「ドーパミン強化学習」も「自発性の回路」も、検索すると茂木氏の著作しか出てこない。

 この「自発性の回路」によく似たモデルがあった。
 1983年にジョンケラーが示した「ARCSモデル(アークスモデル)」だ。

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ARCSモデルは,Kellerの提唱した学習意欲モデルで
A:注意(Attention)
R:関連性(Relevance)
C:自信(Confidence)
S:満足感(Satisfaction)からなる。

【注意の側面】
おもしろそうだ,何かありそうだという学習者の興味・関心の動きがあれば,注意が獲得できる。
新奇性(もの珍しさ)によって知覚的な注意を促したり,不思議さや驚きによって探究心を刺激する。
また,注意の持続には,マンネリを避け,授業の要素を変化させる。

•A1 知覚的喚起:学習者の興味をひくため何ができるか
•A2 探究心の喚起:どのようにすれば探求の態度を刺激できるか
•A3 変化性:どのようにすれば学習者の注意を維持できるか


【関連性の側面
学習課題が何であるかを知り,やりがい(意義)があると思えれば,学習活動の関連性が高まる。
反対に,「何のためにこんな勉強をするのか」との戸惑いは,関連性の欠如に由来する。
学習の将来的価値のみならず,プロセスを楽しむという意義や課題の親しみやすさも関連性の一側面だとされている。

•R1 親しみやすさ:どのようにすれば学習者の経験と教材とを結びつけることができるか
•R2 目的指向性:どのようにすれば学習者の目的と教材を関連づけられるか
•R3 動機との一致:いつどのようにすればが学習派の学習スタイルや興味と教材とを関連づけられるか


【自信の側面】
達成の可能性が低い,やっても無駄だと思えば,自信を失う。
逆に,学び始めに成功の体験を重ねたり,それが自分が工夫したためだと思えれば「やればできる」という自信がつく。
自信への第1歩は,ゴールを明確にし,それをクリアーすること。
教師の指示にただ従うだけではなく,試行錯誤を重ね,自分なりの工夫をこらして成功した場合(学習の自己管理),自信はさらに高まる。

•C1 学習欲求:どのようにすれば学習者が前向きな成功への期待感を持つように支援できるか
•C2 成功の機会:学習経験が,学習者自身の能力に対する信念をどのように支えたり高めたりするのか
•C3 コントロールの個人化:どのようにすれば学習者は自分の成功が自分の努力と脳力によるものであると確信するか


【満足感の側面】
学習を振り返り,努力が実を結び「やってよかった」と思えれば,次の学習意欲へつながる満足感が達成される。
マスターした技能が実際に役に立ったという経験や,教師や仲間からの認知と賞賛,努力を無駄にさせない首尾一貫した学習環境などが重要だとしている。

•S1 内発的な強化:どのようにすれば学習経験の本来の楽しみを促進し支援できるか
•S2 外発的報酬:学習者の成功に対して,どのような報酬的結末を提供するのか
•S3 公平さ:どのようにすれば学習者が公平に扱われていると感じるか

参考文献:「教育工学事典」日本教育工学会,実教出版,2000
http://home.riise.hiroshima-u.ac.jp/~ten/arcs.html
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・・・そうか、「教育工学」というジャンルで学ぶのか。

 「おもしろそうだな」
→「やりがいがありそうだな」
→ 「やればできそうだな」
→「やってよかった」

とサイクルとして捉えると、ARCSモデルは「自発性の回路」と重なる。
おそらく「ドーパミン」が分泌されて、学習が「強化」されるのだろうと勝手に解釈している。

http://www.gsis.kumamoto-u.ac.jp/ksuzuki/resume/books/199...

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