« 「遊び」と「勉強」は対立しない | Main | 「やりたくないこと」もやる! »

September 02, 2017

AI時代には、「学び」と「遊び」の区別はなくなる

  「遊び」に向けられた意欲のエネルギーを「勉強」や「仕事」にも転用でいたらいいのに、とよく思う。
 「楽しい」「好き」「フロー」の力は強いのだ。
 「『やる気を出せ!』は言ってはいけない。」石田淳著(フォレスト出版)には次のような記述がある。

◆根本的には、「仕事は面白い」「楽しい」と思わせ、それを習慣化させることが重要なのである。
 部下の行動が自発的になり、それを習慣化していく。これが、行動科学マネジメントの考え方なのである。p73

・・・自分から「やりたい」と思っている社員が成果を上げるのに対して、「ねばならない」と思って仕事をしている社員は成果が上がらない。「行動自発率」が異なるからと言うのが筆者の主張だ。

 さて、ここまでは、昨年度の覚え書きである。
 今夏は、ここに「知的好奇心(中公新書)」を受けての考察が加わった。

 「遊び」には義務はない。それでも夢中になれるのは、「楽しいから」あるいは「自分の役に立つから」だ。
 しかし、学校に通い「学び」が義務になってしまうと、とたんに意欲がなくなっていくことが多い。
 「趣味」を「仕事」にした途端、楽しさが奪われてしまったという大人も多い。
 内発的動機付けの要素で言えば、

(1)そもそも、与えられた「学び」は、「自律性への欲求(自己決定したい)」が満たされない。
(2)自分の興味のない分野で、何かができるようになったとしても「有能感」を自覚できない。

 本来「遊び」と「勉強」は対立しない。
 だからこそ、子どもたちが遊びの中で「面白そうだな」「もっとやってみたいな」と夢中になる要素を分析し、それを授業に生かしていかないといけない。

 リクルート次世代教育研究院が手掛けた5月のシンポジウムの報告の一部を読むことができた。

シンポジウム『人工知能(AI)社会における「生きる力」とは何か?』
https://ring.education/2017/06/06/tokyo_gakugei_recruit_symposium_20170514/

=======================
「教育の未来予想図 〜Life with AI〜」
1. 「生きることを面白くする人間」を育てる
AIに提供されるだけの生活ではなく、AIを使うからこそ「面白い」が未来のトレンド。
今後は、「学び」と「遊び」の区別がなくなり、「生きることを面白くする」姿勢が求められる。

2. 「自己活用力」がこれからの教育キーワードとなる
「自己活用力」とは、状況に応じて自己を活用し、他者と世界を共創する力。
AI時代は、データを読み解いて、自分の視点から考え活用することが求められる。

3. 新たな教育メソッドは”Just in Time Teaching”になる
学習者の主体性を尊重するファシリテータとしての先生像が求められる。
「あれもこれもいつも」から「必要なときに、必要なものだけを、必要なだけ」の Just in Time Teachingへ。

(後略)
=========================
 29年8月21日付の「教育新聞」に、リクルート次世代教育研究院長小宮山利恵子氏の連載があって、このシンポジウムの内容に触れていた。

◆AIに提供されるだけの生活ではつまらない。AIを使って「つまらない」のではなく、AIを使うからこそ「面白い」が未来のトレンドになると考えている。
 「面白い」から見れば、「学び」も「遊び」も同じはずで、AI時代には、「学び」と「遊び」の区別はなくなる。そして変化の速い社会で職を得るには、新しいことを学び続ける必要がある。そのような状況を考えれば、学ぶことと働くこととは今後、より密接に結び付き、ほどなく同じものになる。
 つまり、「学び」「遊び」「働く」、これが同時並行的に、一体となって行われるのが普通になる日も遠くないと考えている。

・・・AIを使うことで「遊ぶ」「学ぶ」「働く」が、「面白い」という観点で一本化できるということか。
ただし、これらの記述だけでは十分に理解できない。
AIという言葉に惑わされて、全てを鵜呑みにはできないので、もう少し文献にあたってみないといけない。

|

« 「遊び」と「勉強」は対立しない | Main | 「やりたくないこと」もやる! »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference AI時代には、「学び」と「遊び」の区別はなくなる:

« 「遊び」と「勉強」は対立しない | Main | 「やりたくないこと」もやる! »