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September 16, 2017

「やりたくないこと」もやる!

 『モチベーション3.0』 (講談社+α文庫)の著者であるダニエル・ピンクは、内的な動機付けによるアプロ―チについて、次の4つの項目を提示している。

(1)because they matter, 重要だからやる
(2)because we like it, 好きだからやる
(3)because they're interesting, 面白いからやる
(4)because they are part of something important. 何か重要なことの一部を担っているからやる

https://www.youtube.com/watch?v=YcJJYQB0mY0

https://sites.google.com/site/tedjapaneseenglishnote/list/dan_pink_on_motivation

・・・「好き・面白い」「重要」で括れば、スッキリ2項目になると思う。
 だから受験勉強のように、好きでなくても面白くなくても、その重要性を考えたらやらざるを得ないこともあると伝える必要がある。
 目的が明確なら、多少、嫌なこと・面倒なことも頑張れるものだ。

 一方、「モチベーションがあろうがなかろうが、とにかく仕事をこなせ」という主張の本もある。

◆『モチベーションで仕事はできない』坂口孝則著(KKベスト新書)
◆『仕事ができる人はなぜモチベーションにこだわらないのか』相原 孝夫 (幻冬舎新書)

・・・仕事は気分でやるものではない。
「今日は調子いいから120%の仕事。今日は調子でないから会社休みます。」では、誰も信頼して仕事を任せられないし、安定した質の仕事は期待できない。
 好き嫌いや気分に左右されず、コンスタントにベストを尽くし、契約義務を果たすのがプロの仕事。淡々と義務を果たすのが大人の流儀。
 やる気の有無・好きか嫌いかで質が左右するのはプロの仕事ではないことは、大人としては分かるが、さすがに子どもに強いるのは難しいだろう。

 さて『人を伸ばす力』にも、同じような場面での記載がある。
 内発的に動機づけられていない・興味をもっていない課題に対して、どうしたら望ましい行動を促進することができるか、である。
 ここで重要なキーワードとして、「内在化」と「統合」が示されているが、表現が難解で、引用してもなかなか分かりづらい(P124~128)。
 
◆たいていの活動は、けっしておもしろいものではない。だが社会の中できちんと役割を果たしていけるようになるためには重要である。そのような活動に対して、どのように援助の手をさしのべていくべきかという問題である。これは、社会化を考えるとき必ず直面する問題の一つと言っていい。

◆関係性への欲求を満足させるために、子どもたちは周囲に順応しようとする。彼らは、身近な集団や社会の価値とルールを受け入れようとする傾向を、生まれながらにして持っている。このような順応過程を経て価値や行動規則を内在化していく中で、子どもは社会と有能に交渉していくやり方を身につけていく。

◆自律的に行動することができるためには、内在化された規範をあなた自身のものとして受け入れなければならない。そのときその規範は、あなたの一部となるにちがいない。つまりそれは、あなたの自己に統合させなければならないのである。このような統合を通じて、人は、重要であるが少しもおもしろくない活動・・内発的に動機付けられていない活動・・に対する責任を、進んで受け入れるようになるのである。

 人には「他者と関係をもちたい・人の役に立ちたい」という承認欲求がある。
 「役に立つ」という意味付けがきちんとできれば、やりたくないことにも動機付けができるのだと思う。
 重要なこと・意義のあることをどう語り、本人自身にやる気を喚起するかは、指導者の腕の見せ所なのである。

※ エドワード・デシは、内発的動機付けの源を

(1) 「自律性の欲求(自己決定したい)」
(2) 「有能さへの欲求(できるようになりたい)」
(3) 「関係性への欲求(人間関係を築きたい)」

の3つだと述べる。ダニエルピンクが示した「好き・面白い」が提示されていない。
 「楽しい・面白い」は、「有能さ」とは少し違うと思うのだが、そこがすっきりしなかった。

※マクレランドの欲求理論
(McClelland’s Theory of Motivation)

達成動機(欲求)、権力動機(欲求)、親和動機(欲求)の3つの主要な動機ないし欲求が存在する、という理論で1976年に発表された。

(1)達成動機(欲求) (nAch : need for achievement)
ある一定の標準に対して、達成し成功しようと努力する

(2)権力動機(欲求) (nPow : need for power)
他の人々に、何らかの働きかけがなければ起こらない行動をさせたいという欲求

(3)親和動機(欲求) (nAff : need for affiliation)
友好的かつ密接な対人関係を結びたい、という欲求

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