ワークと遊びとストレスフル
「これからの世界をつくる仲間たちへ」落合陽一 小学館は、示唆に富む一冊で、その中の一部に「「ワーク・ライフ・バランス」に関する部分があることは、先にも書いた。
今回は「超AI時代の生存戦略」落合陽一 大和書房。
引用では、うまく伝わらないので、自分の言葉でつぎはぎしてしまうことをお許しいただきたい。
(1)超過勤務は、時間超過ではなくストレス超過で判断すべき
1日中仕事をしても、楽しくてしかたない人がいる。落合氏もその一人で寝るのがもったいないくらいやりたいことが山ほどあるのだと言う。
自分の仕事を楽しんでいるタイプの人だ。
仕事が体をむしばむかどうかは労働時間で決められるわけではない。
落合氏は、そこで「ストレス」という言葉を使う。ストレスを感じるかどうかが大事なのだ。
◆要するに1日中「仕事」や「アクテイビテイ」に従事していても、遊びの要素を取り入れてストレスコントロールがちゃんとできていれば、それでもいい。また、この考え方においては、ストレスのかかる私生活をすることのほうが、会社でストレスレスの長時間労働をするよりも問題で会ったりする。(P33/34)
「ドラゴン桜」でも似たような指摘があった。
やるべき課題があるのに気分転換をしたって、気になって楽しめない。だったら、やるべき課題をきちんとやり終えた方が結局は気分がスッキリできるのだと。つまりどちらがストレスレスかを行動基準にすべきなのだ。
(2)余った時間を何に使うか。
面倒なことや危険なことはAIやロボットがやってくれる時代が来たら、人は何をすればいいか。
余った時間をどう活用すればいいか。
このところ何回も出てくるワードだが、答えは「好きなことをやれ」である。
思う存分やりたいことがある人は幸せだが、やることが見つからない人は不幸せである。
やりたいことを仕事にして熱中できる人は毎日ストレスフリーに生きていけるが、やりたくもないことを仕事にしている人はいくら定時間労働を守ったとしてもストレスはたまる。
やりたいことを仕事にして毎日熱中できている方が幸せに決まっている。
落合氏は、ある対談で、秘書を雇って事務的な仕事を任せられたら、自分は今の5倍は働けると宣言し、秘書を雇うことが認められたと言う。
ドクターXみたいに、自分の仕事以外は「いたしません」と言い切れたら、どんなにストレスフリーだろう。
でも、ドクターXのポテンシャルを最大限生かしたいなら、誰でもできるような余分な仕事に関与させない方がいいに決まっている。そんなことは分かっているのに、ドクターXに雑務を命じようとする。
そもそもドクターXにはマネージャーがいて、彼女自身は業務請負については全く関与していない。ただただ自分の大好きな外科手術に没頭できる環境をつくっているのだ。
仕事と趣味が一体化しているとも言えるし、
心の底から仕事を楽しんでいるとも言えるし、
自分が没頭できることを仕事に選んでいるも言える。
(3)「好き」の反対は、「嫌い」ではなくて・・・
マザーテレサの言葉が云々なんていうことは言わない。
「好き」の反対は「嫌い」ではなくて、「無関心」。
「好き」も「「嫌い」も関心が合ったり、関わりがあったりするから生じる意識。
そもそも関心を持たなかったら「嫌い」という感覚すら生じないのだ。
「嫌い」というのも、結構なエネルギーがあって、「嫌いなものを何とかしよう」という強い思いがあれば、世の中の「〇〇嫌い」ために、何か改善案をもたらすことができるかもしれない。
だから「興味がない・関心がない」という人が一番困る。何をやろうにも取り掛かりがないし、成果をあげられないので、ストレスがたまってしまう。
先に「好きなことをやれ」と主張したが、「嫌い」を含めれば「興味・関心のひかれるものをやれ」となる。
好きなことを成し遂げるための「困難」なら、人は結構耐えられる。
興味のないことを強いられると、たとえ1分でも耐えられない。
人は機械と違って、気分によって作業成績が大きく左右する。
「いい気分」で作業できるよう、自分の環境は自分できちんと調整でき子を育てていきたい。
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