◆「ごん」が主役です。なぜなら題名が「ごんぎつね」だからです。
題名が「ごんぎつね」であることは「事実」であるが、「題名になっていたら主役」は、自明の理なのだろうか。
三段論法で言うなら
(1)題名になる登場人物は主役である。
(2)題名が「ごんぎつね」である。
(3)だから「ごんじつね」の主役は「ごん」である。
が成り立つ場合、
(1)は「大前提・主に普遍的な法則」と言われ
(2)は「個別の事実」と言われる。
(2)だけ提示して(1)を言わないのは、当事者にとって、(1)が当たり前すぎて論じるまでないと思えるからだ。
しかし、自分にとって当然だから相手にとっても当然とは限らない。
「だって、題名なんだから当然でしょ?」という主張は、独りよがりになりやすい。
水戸黄門の印籠を例にとってみると分かる。
「この紋所が目に入らぬか」と言われて「はは~」となるのは、相手が印籠の意味を知っていることが前提である。
もし、相手が印籠の意味を知らなければ何の効果もない。「だから何なの?」と言われておしまいだ。
異文化交流が進むと自分の常識が通用するとは限らなくなる。
だから(1)の大前提は一般常識だと思っても念のため補足した方がいい。
「理由」と「根拠」は別概念であるときちんと教えるべきなのだ。
だから、自分の示した基本構造図では「前提」とすることにした。
そして、この「前提」が「理由」になるのだと、私は考えている(違うかもしれない)。
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実際、現在の国語教科書を見ても、「根拠」と「理由」は同じような意味で使われている。しかし、英語ではその違いは明らかである。
「根拠」とは、誰が見ても明らかな証拠資料(客観的な事実・データ)のことである。書かれたテキストにおける文・言葉、グラフや図表に示された数字、絵や写真に表されたものなどである。自分が経験した事実は、いくら自分しか知らないことで、第三者が確かめようがないからである。
次に、その根拠がなぜ主張をささえることになるのかことになる、どうしてその証拠資料からその主張ができるのかを説明するのが「理由」である。言い換えると、主張と根拠をリンクさせるのが「理由」の役目である。根拠となる事実やデータをあげるだけでは、論証にならない。
(中略)
論理的思考力・表現力の育成にとって、「理由づけ」は最も重要であるが、最も困難な課題でもある。実際、先のデイベートの例にかぎらず、「根拠」はあげることができて「理由づけ」がうまくできない子どもたちが多い。
「論理的思考力・表現力を育てる三角ロジック」P17/18 鶴田清司著(図書文化)
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英単語が分からないと理解が進まないことが多くなってきた。
・ 理由付け(warrant)(reasonng)
・ 根拠(evidence)
・ 事実(data)
「〇〇に書いてあるから」は、根拠ではあって、理由ではない。
「〇〇」と書いてあったら、どうして△△と言えるのか、その理由を説明してもらわないといけない。
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