数学的に現代文を解く
◆(センター試験の現代文を)本文中にあることだけを手がかりにして、論理的に問題を解いていきましょう。それができれば、センスやヒラメキに関係なく誰もが同じ正解にたどり着けます。特別な才能の有無にかかわらず同じ結論に至ることができるというのは、「論理」の大きな魅力です。◆
「根っからの文系のためのシンプル数学発想術」永野裕之著 技術評論社 P22。
・・・なんと頼もしい言葉だろう。国語はセンスやヒラメキがある人が点を稼ぐのではなく、論理的思考のできる人が点を稼ぐのだと説いている。
本書の第一章のタイトルが「超数学的現代文読解法」。
まず冒頭に紹介されるのが、2004年の慶応の環境情報学部の数学の問題。「数学」です。
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1、2、3番の3人が面接を受けている。
このうちいつも真実を述べるのは1人だけで、他の2人は嘘つきである。
1番の発言「2番の人は嘘つきです」
この発言から( )番の人が嘘つきであることが確実にいえる。
( )に入る番号は?
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・・・一読した時は分からなかった。
しかし、ゆっくり場面分けしてみたら分かった。
まさに「分ける」は「分かる」なのだ。
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1番が真実を述べたとしたら、嘘つきは2と3。
1番が嘘つきだとしたら、嘘つきは1と3。
よって、どちらの場合も3番が嘘つきとなるので、確実にいえるのは「3番が嘘つき」ということ。
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・・・この問題のカギは、嘘つきは2人いるが、嘘つきであることが確実にいえるのは何番かだけを問うている点だ。
そこを慌てて読むと、2人の嘘つきを確定する問題と読み間違えて焦ってしまう。
さて、この試験問題を紹介した後、「数学力とはすなわち、このように論理的に考える力のことです」と解説がある。
そして、その後、センターの現代文を提示して、冒頭のように述べている。
数学の問題も国語の問題も「論理的」に考えれば解けるというのが著者の主張なのだ。
ただし、本書でこの後解説される国語の読解スキルは少々複雑なので、言うほど簡単にセンター入試問題は解けない。よって今回はここまで。
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