「推論・論証」は非言語分野
学習障害(LD)には、次の3つのタイプがある。
(1)読字障害(ディスレクシア)・・・読みの困難
(2)書字表出障害(ディスグラフィア)・・・書きの困難
(3)算数障害(ディスカリキュリア)・・・算数、推論の困難
「数学的推論の困難さ」は「例えば定量的問題を解くために、数学的概念、数学的事実、または数学的方法を適用することが非常に困難」とある。
「算数障害」に「計算処理」だけでなく「推論」が入ることを知って、改めて「能力」そのものについて考えこんでしまった。
「推論」には「論理的推論」と「数学的推論」と2つの用語があるようなのだが、ネット検索レベルではまだ十分にその違いが理解できていない。
以下の推論が「数学的」であるぐらいは理解できるが。
※整数の四則計算のきまりは、小数や分数にも使えることを類推する。
※平行四辺形の求積は、長方形の求め方に帰着させると求められる。台形は長方形・平行四辺形・三角形の求め方に帰着させると求められる。
※合同な三角形の描き方を類推すれば、拡大図や縮図の作図を考えることができる。
※複合図形の面積も、既習の長方形と正方形に分ければ解ける。この発想を類推すれば、複合体積も直方体と立方体の組み合わせで考える。
参考になったのが就職適性検査である「SPIテスト」の解説。SPIテストはリクルートの作成したものだが、各企業が採用している。
その内容についてはユーキャンの就職試験対策の解説に詳しい。
「言語分野」と「非言語分野」に分けられる。
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【言語分野】主に国語分野から出題される。
毎日の業務に必要な言語能力,つまり,円滑な意思伝達能力や,文書作成能力の有無を検査する。
出題傾向としては,[1] 語句に関する問題と,[2] 長文読解に関する問題が出題される。
二語の関係,同意語・反意語,ことわざ・慣用句,語句の意味,敬語,文法,空欄補充,文の並べ替えなどが含まれる。
【非言語分野】主に数学,理科分野から出題される。
計算能力や論理的思考能力,つまり,在庫管理やデータ処理などに必要となる実務処理能力を検査する。
出題傾向としては,[1] 基本的な計算問題,[2] 論理的に考え判断する問題,[3] 図表や資を読み取る問題が出題される。
推論,論証,集合,順列・組合せ,確率,鶴亀算,損益算,速さ,通過算,仕事算,濃度算,年齢算,代金の支払い,表の読み取り,n進法,物の流れと比率,ブラックボックス,PERT法,などが含まれる。
http://www.shukatsu-kami.jp/trend/
http://www.shukatsu-kami.jp/spi2/method/special1.html
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これを見ても分かるように【非言語問題】には計算処理だけでなく「推論」「証明」が含まれていることが分かる。
以下のサイトには、さらに詳細な解説がある。
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計算能力や論理的思考能力を問われるのが,この非言語分野。
【推論】
与えられた情報から「必ず正しい」といえる事柄を選ぶ問題。どの条件をもとに考えるかが大切。
【論証】
ある命題から,必ず正しい事象を選ぶ問題。命題の「対偶」,「三段論法」を使うのが解法のカギ。
【集合】
あるグループの中で,特定の条件に合うものの数を求める問題。「ベン図」が解答への近道。
【順列・組合せ】
物の割り振り方の数を求める問題。順序まで考えるのが順列,順序を考えないのが組合せ。
【確率】
全体の場合の数のうち,ある事柄の起こる場合の数の割合を求める問題。
【鶴亀算】
鶴と亀の頭数と足の数の差を利用して解く問題。例題では方程式よりも速い解法を紹介。
【損益算】
定価や利益,売価などを求める問題。まずは,定価・原価・売価などの言葉の意味を覚える。
【速さ】
与えられた数値から速さ・時間・距離を求める問題。速度算の3つの公式をマスターしよう。
【通過算】「
速度算の一種。“列車が橋を通過し終える”時間などを求める。出題パターンを覚えよう!
【仕事算】
ある仕事にかかる日数や時間を求める問題。全体の仕事量を1として考えることが解法のコツ。
【濃度算】
食塩水の濃度や,食塩の重さなどを求める問題。基本の公式を理解し出題パターンに慣れよう。
【年齢算】
親子の年齢のように,一定の差がある2つの数値がn倍になるのはいつかを求める問題。
【代金の支払い】
代金の精算や値引,分割払いの問題。速く正確な計算力と頻出パターンの知識がものをいう。
【表の読み取り】
頻出のパターンは,表の空欄を補充する問題。出題頻度が高く対策は必須。
【n進法】
10進法→n進法,n進法→m進法が出題のパターン。一度慣れてしまうと得点源にできる問題。
【物の流れと比率】
図示されたルールを基に人や物の流れを式で表す問題。記号の多さに惑わされないこと!
【ブラックボックス】
装置に入力された数値が一定のルールに従い変化した出力後の数値を求める問題。
【PERT法】
プロジェクトの確率的なスケジューリング法を問う問題。限られた出題パターンを理解しよう
。
http://www.shukatsu-kami.jp/spi2/method/
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「数学」は計算処理能力だけではなく、推論や論証の力も担っているが、「読み・書き・計算」という括りがどうしても邪魔してしまう。
そもそも「推論・証明」が「非言語能力」という点がすんなり理解できないのである。
。
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