「マイクロマネジメントvsマクロマネジメント」
『最高の仕事ができる幸せな職場』には、細かな指示を出すマイクロマネジメントに否定的な記載がある。
◆わたしたちは、無理矢理押しつけられたものには、激しく抵抗する。職場におけるマイクロマネジメントは、管理者に対するリアクタンスを引き起こす(P177)
◆プロジェクトの期限が厳しく、プレッシャーを感じるときは、あらゆる面で細かく指示をしたくなるかもしれないが。だが、それはいけない。マイクロマネジメントは自主性を阻害し、チームの長期的な成長を妨げ、率先して行動する余地を奪う。(P185)
手順の微細について事細かく指示を出すのが、マイクロマネジメント。
その対極にあり、方針を示して本人に任せるのが、マクロマネジメント。
・・・いつも、どこでも、「自主性の尊重」は善であり、強制や強要・手取り足取りの指導は悪であるような論調が目立つ。
しかし、極論を言うつもりはないが、新卒教師に「自主的にやってみろ」は、あまりに無謀であり無責任である。
(結局、責任だけは管理職に飛んでくる)。
だから、ただ一方的に「マイクロマネジメントはやめる」と書かれると、ためらってしまう。
さて、「マイクロマネジメントvsマクロマネジメント」というサイトがあって、ここは双方のいいとこどりを主張している。
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仕事の習い始めのジュニスタッフがチームにいる場合には、いわばティーチングのフェーズなので、マイクロマネジメントはとても有効です。
仕事にすっかり慣れ、効率よく効果的な仕事の進め方を習得した段階で、マイクロマネージは最小限にし、マクロマネージへと切り替えます。
よく耳にするエラーは、
•ジュニアスタッフにマクロマネージをした結果、遊んでしまってパフォーマンスがでない。
•シニアスタッフにマイクロマネージをした結果、嫌がられて逃げられた。
というものです。
ジュニアスタッフは、よっぽど鼻がきく人でなければ大局的なディレクションをしただけでパフォーマンスを上げることは難しいでしょう。箸の上げ下ろしとまでは行かなくても、仕事のイロハを教えてあげる必要があります。
シニアスタッフは、仕事のイロハをしっかり理解した人ですから、いまさら箸の上げ下ろしなんて言われたくない、というプライドが身についています。こういう方にマイクロマネージ---細かなことを指示しすぎてしまうと、モチベーションの低下に結びつきます。ボスはしっかりと、方向を示し、戦略を提示し、実行を促す。これで良いのです。
現実に起こり得ることでいえば、本人はシニアだと思っているのに、ボスはジュニアだと評価している場合です。
本人はマクロマネージされたいのに、ボスはマイクロマネージをしてくる。いやほんと、とってもよくある話です。
http://blogs.itmedia.co.jp/newtype/2011/01/vs-3226.html より一部改変
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まさに「号令―命令ー訓令」のステップを想起させる例だ。
1学期は「マイクロマネジメントで「教えてほめる」、
その後は、次第に「マクロマネジメント」で任せてみる
というステップの踏ませ方が、指導者側の腕の見せ所なのだ。
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