「深い学び」を促す言語環境の整備
「幼児教育における審議の取りまとめ」の資料の中に、次のタイトルのものがある。
◆アクテイブ・ラーニングの三つの視点を踏まえた、幼児教育における学びの過程(5歳児後半の時期)のイメージ
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/057/so...
「主体的な学び」「対話的な学び」「深い学び」の3つの関連が図示されてあって、とても分かりやすい。
中でも、深い学びの項目は、小学校でも十分配慮すべき指導内容になっている。
◆直接的・具体的な体験の中で、「見方・考え方」を働かせて対象と関わって心を動かし、幼児なりのやり方やペースで試行錯誤を繰り返し、生活を意味あるものとして捉える「深い学び」ができているか。
【感触・感覚・感動】
すごいなあ・〇〇だね。
【試行錯誤・気付き・発見の喜び】
なぜ・どうして・どうなるのかな・見つけた
【予想・予測・比較・分類・確認】
〇〇かもしれない・〇〇になりそう
〇〇は同じだけど△△は違う
【規則性・法則性・関連性等の発見と応用】
〇〇だから△△になった
〇〇なのは△△だから
△△すると〇〇になりそう
次に〇〇するとどうなるかな
・・・「皆さん、どうですか?」「賛成」といったくだらない話形の指導をする学級をよく見かけるが、上記のような言葉のやりとりと語彙の習得こそ指導してほしい。いや指導というか、先生が率先して使って、自然に子どもから発せられるような言語環境にしてほしい。
ところで、文科省発行の「言語活動の充実に関する指導事例集【小学校版】」に「児童の発達の段階に応じた指導の充実」の記述がある。
「つなぎ言葉」に関連する項目のみ抜粋すると以下のようになる。
幼児期から慣れさせたい発語と、小学校で使わせたい接続語。ここをうまくつなげられたら、論理的思考の指導がうまくいきそうな気がする。
【低学年】
○判断と理由の関係を明確にして表現する。
○時系列(例えば,まず,次に,そして,など)で表現できる。
【中学年】
○判断と根拠,結果と原因の関係を明確にして表現する。
○条件文( 例えば,「もし,○○ならば,△△である)で表現する。
【高学年】
○演繹法や帰納法などの論理を用いて表現する。
○規則性やきまりなどを用いて表現する。
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