NHK教育テレビの高校講座「ロンリのちから」
NHK教育テレビの高校講座「ロンリのちから」をWEBで全部視聴してみた。
http://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/ronri/
(1)三段論法
(2)誤った前提・危険な飛躍
(3)逆さまのロンリ
(4)接続表現・ことばをつなぐ
(5)水掛け論・理由を言う
(6)暗黙のロンリ
(7)仮説形成
(8)否定のロンリ
(9)類比論法
(10)合意形成
(11)見せかけの根拠
(12)推測の確かさ
(13)「だから」に反論する
(14)因果関係
(15)ニセモノの説得力
(16)事実・推測・意見
(17)問題を整理する
(18)横ならび論法
(19)ずれた反論
(20)異なる意見を尊重する
最初は「三段論法」。全体に含まれる個別の主張は、当然正しい。これを「当たり前」と言ってのけるところは、ある意味で滑稽だった。三段論法で正しさを導かれる意見は、実にバカバカしいほど「当たり前」なのだ。
ただ、この20回の中に「帰納法・演繹法」の解説はなかった。
論理の専門性よりも、「水掛け論」「ずれた反論」「見せかけの根拠」「にせものの説得力」「横並び論法」など、論理的でない相手に言い負かされないことの重要さを説く回が目立った。
また、「合意形成・問題を整理する・異なる意見を尊重する」は、議論する際の態度の問題だった。
その他のメモ書き。
「逆さまのロンリ」・・AならばBを逆にすると、「逆は真ならず」という場合がある。特に理由が複数ある場合。
「暗黙の論理」は、三角ロジックで言うところの「大前提」。言わなくても分かっていると思って省略すると、誤解が生じることがある。「常識から来る決めつけ」や「論理の飛躍」は、ここ。
「類比論法」と「推測」は似ていた。また「類比」は「帰納法」に近い。「A1・A2が正しいなら、Aも正しい」は、類推であり、帰納法であり、100%正しいとは言い切れないから「推測」である。
「否定」は、数学で取り組んでいるので高校生には分かるが、「すべてない」の否定は「一部ある」という全否定・全肯定、部分否定と部分肯定の区別はややこしい。
「事実・推測・意見」は、小学校から繰り返して指導している内容だが、大人になればなるほど、もっともらしい意見を事実のようにすりかえる事例が多いから、大事な指導内容。
さて、1つだけ「これも『ロンリのちから』」という決め台詞を使わない回があった。
これが「仮説推論」の回。
「仮説を思いつくかどうかは発想力の問題。言うなれば『論理の無力』」
これもまた、すごい「決め台詞」だった!
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