問題解決能力とは?
問題解決学習というと、子どもに任せっぱなしのイメージがあって印象はよくないが、「課題や問題を自分で設定して、自力解決する力」が大切なのは言うまでもない。
◆「総合的な学習の時間」などを通じて体験的・問題解決的な学習活動を展開することを求めたい。
と文科省も書いている。
しかし、通常の授業でも
「今日は、この問題についてみんなで考えてみましょう」と言えば問題解決学習なのか、
「自分の疑問を列挙して、どうしたら解決するか考えてチャレンジしてみましょう」と言えば、問題解決学習なのか、がよくわからない。
もしそうだとしたら、普段の授業は、ほとんど問題解決学習ということになる、何をあらたまって言うことがあるのかと思うくらいだ。
平成15年に追加されたPISA型問題解決能力は以下のように定義されている。
ーーーー
問題解決の筋道が瞬時には明白でなく、応用可能と思われるリテラシー領域あるいはカリキュラム領域が数学、科学または読解のうちの単一の領域だけには存在していない、現実の領域横断的な状況に直面した場合に、認知プロセスを用いて、問題に対処し、解決することができる能力
ーーーーーー
これはひどいな〜、長過ぎてよく分からない。
◆習得した自分の知識や技能を活かして、問題に対処し解決する力
ぐらいの定義でよいだろうか。
要するに、「習得、活用、探究」のことか。
問題解決のプロセスについて、デユーイは5つの反省的思考が機能していると述べている。
1 困難に直面する
2 困難がどこにあるか
3 仮説を設定する
4 仮説を練り上げ推理する
5 仮説を検証する
PISA調査では問題解決に必要なプロセスを6つ示している。
1 問題の理解
2 問題の特徴づけ
3 問題の表現
4 問題の解決
5 問題の熟考
6 問題解決のコミュニケーション
これらのプロセスのどこに、既習の事実や経験を活かすを入れるかさえも明確でない。
普通の教師にはとうてい理解できないので、結局「問題解決学習」って何だということになる。
抽象的な言葉だけ並べて、我々を縛るにはやめてほしい。
Comments