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April 28, 2019

「科学がつきとめた『運のいい人』」

「科学がつきとめた『運のいい人』」中野信子著(サンマーク出版)は2013年初版で、自分のは2016年3月で3版。
 一気に読んだのが2年前だろうか。

◆「運がいい、ツイている」と声に出して言うといい。

・・これは「アズイフの法則」だ。思い込むことで行動が変わる。

 これ以外にも、他者を思いやること・利他の心をもつことで運がめぐってくることを、中野氏は脳科学で説明している。

 アメリカの精神医学者、ポール・マクリーンの「脳の三層構造」について説明した箇所。
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 彼は、人間の脳は、爬虫類脳⇒旧ほ乳類脳⇒新ほ乳類脳の順番に進化してきた、という仮説を立てました。
 簡単に言ってしまうと、もっとも古い爬虫類脳は個人が生きるための脳、旧ほ哺乳類脳は個人の生命維持から一歩進んで、種の保全のために働く脳、そして新ほ乳類脳はもっとも人間らしい脳とも呼ばれる部分で、社会的な関係をスムーズに進めるための脳、いはば共生を志向する脳です。
 人間の脳は自分の命を守ることから始まって、他者と共に生きるためという方向で進化してきた、と言えるでしょう。
 つまり、脳は戦って誰かを蹴落とすことより、共生をめざすことのほうが高いパフォーマンスを発揮できるのです。
 よってライバルの成長も祈るのです。
 もしライバルが、同じスポーツの対戦相手だったら、相手が最高のパフォーマンスを見せることを願う。そして、自分も最高のパフォーマンスで臨むことを考えるのです。P112.113
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 また、利他行動については、複数のエビデンスを説明している。

(1)脳の報酬系が刺激されること
 他人のために何かをすると「えらいね」「なんてすばらしい人だ」などと、ほめられたり、よい評価を受ける場合があります。
人の脳は、ほめられたり、他者からよい評価を受けると、現金を受け取ったときと同じような喜びを感じるのです。P115

(2)人の脳には、内側前頭前野という自分の行動を評価する部位があります。この部位が「よくやった!」「すばらしい!」などと自分の行動を評価すると、たとえ他人から褒められなくても、大きな快感を得られるのです。P116

(3)ミラーニューロン
 ボランテイア経験のある人に、「ボランテイアをやっていていちばにょかったとおもうときはいつですか?」と質問すると、「相手が喜んでくれたとき」「ありがとう、と言われたとき」という答えが多く返ってきます。
 これは先ほど述べた脳内のミラーニューロンの働きによって、相手の喜びを自分の喜びのように感じているから、といえます。
つまり、利他行動をとり、それによって自分がよい評価を受け、さらに相手が喜んでくれたときには、脳は何重もの喜びを一気に感じているのです。P117

 ただし、このまま子供に伝えても分かりにくい。
 精神論でなく脳科学のワードを入れて説明したい。
 自分の理解が不十分では、分かりやすく翻訳するのは無理だ。もう少しいろいろ調べてみよう。

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