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April 28, 2019

「その科学があなたを変える」

「○○であるかのように行動すると、気持ちが変わる」ことを「アズイフの法則」と呼ぶ。
 『その科学があなたを変える」(リチャードワイズマン 文芸春秋)に詳しく書いてある。
 1880年代後半にウイリアムジェームズが感情と行動の関係について説いた。ずいぶん古い話だ。

◆人は楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しくなる。
◆幸せでありたければ、幸せであるかのようにふるまえばいい。
◆行動の仕方が感情を生み出す

 1960年代の後半にアメリカの臨床心理学者エメット・ヴエルテンが「明るい話題を口にすると気分がアップする」と実験で示した。驚くべきことは、これらの実験がなされたのは今から50年以上も前だということだ。
「明るくふるまうと幸せになれる」といった行動規範は、単なる精神論ではなく、科学的な見地から学校現場で指導されてもよかったと思う。
 むろん科学的見地があろうとなかろうと、それなりの指導はされてきた。
 学校で朝の会や帰りの会で言えば
◆「ありがとう」や「いいこと見つけ」の時間を作る。
◆気持ちのよい歌を歌う。
◆気持ちのよい詩を音読する。
◆楽しいミニゲームをする
などだ。

 4月の教え方セミナーでは、読むだけで学級経営になるということで「ひとつのことば」の詩と「ビリーブ」の歌を紹介した。
 その時はこの本を読んでいなかったので、精神論として紹介した。
 今なら科学的な成果があるということで紹介できる。

 また、エクササイズも幸せ度が高めるというから、始業前にしっかり遊ぶのも好ましいことになる(快楽ホルモンのエンドルフィンが分泌される)。
 とりわけダンスエクササイズが効果が高いということなので、朝の会でちょっとしたダンスや体操をするのも効果的だ。確かに幼児向けの子供番組には楽しい踊りがたくさん出てきて、そのたびにブームになる。

 「よい人のようにふるまっていると、よい行動が増えてくる」だけでなく、
◆「胸を張って姿勢よく歩いていると、気分がアップしてくる」
◆「パソコンのモニター画面を高い位置にセットすると背筋が伸びるので、前かがみの人より成果が上がる」
◆「クッションの柔らかい椅子に座った方が行動が柔軟で相手に好意的になれる」
◆「仲良くしたければ暖かい場所の方が効果が上がる」
などなど、これほど、行動と感情が結びついているというのは驚きであった。

 うつ病の人には、行動の仕方を変えてもらうと、考え方や感じ方が変わり効果があるという(心理学者ピーター・ルウイゾーンの「行動活性化療法」)
例えば、以下の項目。
◆なるべく人に会う
◆運動する・映画に行く・外出する・娯楽をする
◆食事をきちんととる・身だしなみに注意する
◆成績を上げようとする
◆過去にこだわらず将来を考える
◆子供や配偶者に関心をもつ
◆テレビやゲーム・睡眠に時間を使いすぎない
◆アルコーㇽの飲みすぎや、やけ食いなどを控える

 行動活性化療法の効き目を検証したのは2006年ソーナ・デイミジアンのチームで、これらの行動で抗うつ剤と同程度の効き目が見られたという。
 逆の実験では
◆日ごろから口論しがちな夫婦は肉体的暴力へ発展しやすい。
◆怒りの感情を吐き出した人の方が敵意が高まり、穏やかにふるまえば怒りは収まる
とあった。穏やかに生活することの大切さを実感する指摘だ。

 別の書籍で、スポーツで対戦しているときに、相手に「負けろ」と思うよりも「一緒にベストを尽くそう」と思う方が高いパフォーマンスが得られると読んだ記憶がある。モチベーションや脳科学・心理学の様々な本で読んだことがリンクする。
 リンクすると記憶が強化されるので、より理解が深まる。
 しかし、流し読みの本がたくさんあるので、この機会に読み直して、理解し直そうと思う。

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