文章のレイヤー構造
ウェブには「レイヤー構造」という用語がある。「階層構造」と解説される。
添付した図は、地図情報を示したもので、6つの分布情報を合体して一枚の地図にしている。
文章にも階層構造がある。意味内容に役割があり、軽重がある。
論文やレポートは、階層ごとに文字を下げ、文字列を揃えることで、内容の位置を意識させている。
1
・ (1)
・・ ①
要点だけ知りたい場合は、1、2、3だけを見ていけばよい。
各パラグラフの一文目がトピックセンテンスになっている場合は、そのトピックセンテンスだけを見ていけば概要がつかめるようになっている。
主張部分を際立たせる方法としては、文字列を下げる以外に
①ゴチック体・斜体や太字にする
②線を付ける(二重線や波線を含む)
③色を変える、マーカーペンを使う
④枠で囲む
といった方法がある。
さて、向山先生が提案した法則化論文の枠囲みのスタイルも、主張を際立たせるという点で画期的な提案であった。
枠があると格段に読みやすく、イッキ読みをもたらした。
その後、各地区の指導案で発問を四角枠で示すような変化が起きた。
板書も枠囲みがあると分かりやすい。
ずらっと並ぶ文字の群れに、枠囲みを入れることで、囲んだ部分は浮き上がってくる。
その事を科学的に実証するような文献はないかなと探してみたが、見当たらないというか、どういうジャンルで調べていいかもわからないまま今に至っている。唯一、関係があると思ったのが、冒頭で示した「レイヤー構造」だ。
HPやブログもズレることがあるので枠囲みを使わない場合が多い。
強調部分を太字にしたり、色を変えたり、行を開けたりすることで対応しているが、枠囲みできるなら、本当はその方が手っ取り早い。
さて、「丸で囲む、線でつなぐ」という椿原先生の指導方法。
やってみると分かるが、サイドラインを引くのと丸で囲むのでは、視覚的な理解が格段に違う。丸で囲むと、囲んだ部分が浮き上がってくるのだ。
「マルで囲む・枠囲みをする」という手法の素晴らしさを、しっかり伝えていきたい。
*ちなみに、ボールペンの赤と赤鉛筆の赤では見え方・浮かび方が全く違う。赤鉛筆の太さが囲った部分や傍線部を際立たせる。これも椿原先生の講座で学んだことのひとつだ。
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