あいまいな指示を排除する=プログラミング的思考
昨日の愛知サークル合同例会の検定授業の中で、プログラミング的思考の授業があった。
◆牛乳1つ。卵があったら6つお願いね。
この指示を聞いた買い物ロボットが牛乳を6本買ってきてしまった。どんな指示を出せばよいか考えさせるという授業の流れだが、これはもちろん日頃の教師の指示も同じだ。
あいまいな指示、二重に受け取れるような表現に気をつけないと教室は混乱する。
今日の模擬授業でも、指示が曖昧なことがあった。
それは、そもそも発問と指示がセットになっていなかったからだ。
「○○ですか。」と聞かれた瞬間、答える子役がいて、「そうですね」と教師が対応した。
自分はこのとき「なんだ、答えてよかったんだ」と思った。
聞かれた後、①挙手するのか、②ノートに書くのか、③お隣と相談するのか、④即答すればいいのか、⑤指名されるのを待つのか様々な選択肢がある。
おそらく即答が一番混乱を招く。教師の想定内で即答させている場合はよいが、いきなり即答したのに、それを認めてしまうと、教室の秩序が保てなくなる。みんなで考えさせたい場面なのに、賢い子が得意げに大声で正解を発してしまうような事態はよく起こる。
発問した後、どうさせたいのかを考えて、教師が明確に指示を出す。
教師が自分の発した言葉に指示にあいまいさがないか、誤解を生じないかを考えて指示を出す。
日頃から、そうした教師の心構えがなければ、プログラミング的思考を教えることなどはできない。
そう考えると「黒い目のきれいな女の子」という言葉が何通りに受け止められるかを考える古典的な授業も、プログラミング的思考につながっていることが分かる。
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