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December 10, 2019

PISA調査結果に関する新聞の悪意ある見出し

Pisa

「新聞の見出しに惑わされ、情報を正しく把握できない」

 PISA2018調査結果が発表された。結果の考察も大事だが、センセーショナルに扱った新聞報道の考察(批判)も大事だ。

 「高一読解力15位に後退 OECD調査、真偽見抜く力弱く」

というのが、地元中日新聞の一面トップの見出しである。

数学的応用力が6位、科学的応用力は5位で下がりはしたが依然トップ水準と言うのだから、OECD調査結果を報じたいなら、そちらを書けばいいのに、悪いことだけ見出しにするところが悪意に満ちている。

 資料によると、読解力は、「OECD平均より高得点のグループに位置するが、前回より平均得点・順位が統計的に有意に低下。長期トレンドとしては、統計的に有意な変化が見られない「平坦」タイプ」とある。長期トレンドは平坦のグループに属するのに、「後退」を強調する点も悪意に満ちている。
 なお、新聞記事本文をよく読むと「長期的傾向の分析では米国などと同じく変化がない『平坦』タイプとされた。」とちゃんと書いてある。
「平坦」という調査報告内容は分かっているのに、見出しでは「15位に後退」と危機を煽っている。しかも、1位の中国は正しくは「北京、上海、紅蘇、浙江」。3位マカオ、4位香港といった限定した参加地域を抜いてOECD加盟国でみれば、日本は11位である。
 「教科書が読めない」「情報を活用できない」「長文を読めない、書けない」 などの問題点がないとは言わない。
しかし、見出しで誤った方向に誘導する新聞報道は問題だし、その見出しに踊らされる読者も問題だ。


「見出しだけで判断せず、自分で元資料を確かめる」

「事実と意見を混同しない」

などが、読解力の第一歩と考えると、このような新聞記事を冷静に判断するリテラシー能力こそが求められる。

 今回の新聞の見出しは、25年前、無実の河野さんを犯人扱いした松本サリン事件と同じレベルである。

 この見出しに惑わされるようは、我々のリテラシー能力も読解指導も25年間進歩していないことになる。

・・・妹尾昌俊氏さん、まとめるの早いな〜。結果報告が出たその日の夕方には、ネットニュースに分析が上がっている。
自分の書きたかった見出しの愚かさが書いてあるし、問題の分析も終わっている。さすが、やることが早い。

 【PISAショックとか言うな!】読解力低下をどう受け止めるか(妹尾昌俊) - 個人 - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/byline/senoomasatoshi/20191204-00153583/

 

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