リーダーの一義的な役割は決断をすることである。
「週刊現代」3月7日号の「リレー読書日記」のコーナーが先日講演を聴いた楠木建氏担当だった。
安倍首相の英断と重ねて読むと興味深い指摘があったので、しっかり視写(視打)をする。
見出しをつけるなら「リーダーの一義的な役割は決断をすることである」だ。
競争戦略論という分野で仕事をしている。戦略とは決断(の連鎖)であり、決断とは選択である。リーダーの一義的な役割は決断をすることである。
ポイントは2つ。第1に、決断が選択である以上、複数の選択がなければならない。「◯◯せざるを得ない」という言葉を軽々に使う人はリーダーの要件を欠いている。これは単に「追い込まれている」のであり、もはや戦略ではない。
第2に、真の戦略的意思決定は「良いこと」と「悪いこと」の間の選択ではない。決断は常に「良いこと」と「良いこと」、もしくは「悪いこと」と「悪いこと」のどちらを選ぶのかという問題である。ここに決断の難しさがある。
良いことと悪いことであれば、前者を選べばいいに決まっている。そんな仕事は誰にでもできる。そもそも「決断」は必要ない。
無能なリーダーは「一理ある」というフレーズを連発する。しかし、考えてみれば世の中に「一理もないこと」など存在しない。錯綜するさまざまな「理」のどれを捨てるか。これが決断の正体だ。それは定義からして「苦渋の決断」になる。(後略)
・・・「真の評価は歴史が決める」という通りである。明快で何も足せないし、何も引けない。こういう明快な文を自分で創り上げたいものだ。
そしてまた自分も難しい決断に果敢に対処していきたい。
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