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May 31, 2020

アボガド・・・見事な比喩には「知性」が表れる

「サンデー毎日」2020・5・3号『対談 阿木燿子の艶もたけなわ』

ギタリストのMIYAVI氏が日本の音楽文化を世界に伝えるためのポイントを「アボガボ」「カリフォルニアロール」に喩えていた。

◆一度お寿司を食べた人に「もう一度食べたい」と思ってもらうには、どんな工夫が必要か、ですよね。相手に理解してもらいたいなら、こちらも理解してもらう努力をしなければいけない。で、いろいろ考えた結果、気付いたんですが、僕に足りなかったのは、カリフォルニアロールで言えば、アボガド。そのアボガドを探しにアメリカにいったんです。
 
・・・このMIYAVI氏の真意を阿木燿子が補足している。

◆お寿司は日本の誇るべき食文化ですが、そのまま世界に受け入れられにくい。生魚を食べ慣れない外国人には、多少のアレンジが必要だと。そこでカリフォルニアロールが出てきた。それを音楽に当てはめるところが、MI YA VIさんの凄いところで。
◆アボガドって、マグロに近い食感がありつつ、生臭くない。だから、わさびやお醤油に合う。アボガドを入れることで、お寿司がインターナショナルになった。ポイントはそこですね。

・・・MIYAVI氏は、国連難民高等弁護官事務所の親善大使をしている。言葉では通じ合わない世界中の人々とも、音楽なら一つになれるという深い思いがある。
 MIYAVI氏は「哲学」という言葉を用いて、自分の思いを語っている。

◆一番大事なのは「哲学、道徳観だと思うんです。知識や教養より先に、他人と共存する、共存するために必要なことを、まず学べる環境を与えてあげたい。
◆音楽って別に無くても生きていけるじゃないですか。だけど、音楽にしかできない役割があると信じています。音に乗せてメッセージを届ける。これも教育につながっていきます。教育を通じて学んでいく道徳観や共有の意識は、水や食料などのライフラインと一緒で、命の根源に関わっていますから。

・・・「アボガド」「カリフォルニアロール」という比喩表現ができる背景にはMIYAVI氏の知性と哲学、ポリシーがあることがよく分かる。教育に対する彼の強い信念が以下の部分によく出ている。

◆僕達はなぜ、言葉で話し合うことができるのか、そもそもお互いにどこが違うのか、肌の色、文化、言語、なぜ違うのか、なぜわかり合う必要があるのか、そういうことについて十分に学べる環境を作ってあげたいです。これは難民キャンプだけの問題ではなく、日本も含め、先進国の問題でもあるんです、押し並べて教育の水準を上げなきゃ駄目だと強く感じています。それは学問ではなく、もっと人間の本質に近いような部分というか。

・・・冒頭の引用箇所の前に次の言葉がある。

◆挫折して折れかかった僕の心を救ってくれたギターに、僕は恩返しをする義務もある。

・・・だから、「インポート」された洋楽文化に日本的な価値を加えて「エクスポート」していきたいと言う。

世界的なギタリストMIYAVIさんの熱い思い・深い人生哲学に心を打たれました。

相手に理解してもらいたいなら、こちらも理解してもらう努力をしなければいけない。

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