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July 04, 2020

新学習指導要領の理念は、一時凍結か?

「主体的・対話的で深い学び」をキーワードにスタートした新学習指導要領元年だが、現状は「一時凍結」といっていい。

コロナ禍にあって、マスク着用、小グループ禁止で、対話を封じられている。

おまけに授業の遅れを取り戻す必要があるので、
 

「従来のような知識の伝達・注入を中心とした授業」
 

に拍車がかかっているように思えるのだ。

◆効率よく知識を教え込むために、板書計画やノート計画を立て、プリントを作成している。
◆子どもは教師の指示通りに黒板をノートに写し、プリントの穴埋めを行っている。
 

それは、全否定するわけではないが、それが全てではいけない。

「授業の魅力=WOW体験」を置き去りにしてはならないからだ。


「アクテイブラーニング」という名称そのものは使わなくなったが、「主体的・対話的で深い学び」の理念は、アクテイブラーニングであることに立ち返って、補足する。


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◆従来のような知識の伝達・注入を中心とした授業から、教員と学生が意思疎通を図りつつ、一緒になって切磋琢磨し、相互に刺激を与えながら知的に成長する場を創り、学生が主体的に問題を発見し解を見いだしていく能動的学修(アクティブ・ラーニング)への転換が必要である。
すなわち個々の学生の認知的、倫理的、社会的能力を引き出し、それを鍛えるディスカッションやディベートといった双方向の講義、演習、実験、実習や実技等を中心とした授業への転換によって、学生の主体的な学修を促す質の高い学士課程教育を進めることが求められる。
学生は主体的な学修の体験を重ねてこそ、生涯学び続ける力を修得できるのである

(『新たな未来を築くための大学教育の質的転換に 向けて〜生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ〜(答申)』
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/1325047.htm  本文P9
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・・・これは大学向けの授業改善の答申だ。
座学だけにならないよう、能動的な学習を大学でも取り組んでみようと主張している。

小学校でも、座学からの脱却=「従来のような知識の伝達・注入を中心とした授業からの脱却」が論じられ、

平成元年 生活科の導入
平成10年 総合的な学習の導入

と着々と進められてきた。

教育課程審議会が次のような答申を出したのは、なんと昭和42年10月のことだ。

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「低学年社会科については,具体性に欠け,教師の説明を中心にした学習に流れやすい内容の取り扱いについて検討し,発達段階に即して効果的な指導ができるようにすること,
また,低学年理科については,児童が自ら身近な事物や現象に働き掛けることを尊重し,経験を豊富にするように内容を改善すること

http://ejiten.javea.or.jp/content15c9.html
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生活科にも教科書が求められ、実際に教科書が作られたとき、「生活科は死んだ」という声があった。
教科書ができてしまったら、生活科が、教室での座学になってしまうからだ。

2020年。

今なお、黙って教師の言うことを聞いて、黙々と板書をノートに写す授業が、理想の授業モデルであってはならない。

しかし、振り出しに戻るが、コロナ禍にあって、2か月3か月の臨時休校中の学習の遅れを取り戻すために、伝達注入式の授業が跋扈しているように思うのだ。

「余分なことは考えずに、先生の進める授業に従え」では困る。

先生が困るほど、子供が疑問を感じ、異議を唱え、すったもんだすることが本当は望ましいのだ。

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