高学年の授業は、語彙との闘い
学校で定期購読している小学館の「教育技術」今月の5・6年号に、次の記述があった。
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高学年の授業は、語彙との闘いなんです。科目によっては、1時間授業をしただけで、学習に必要な語彙が一気に増えることも多いのです。読み書きに課題がある子は、『授業に参加するための語彙』を意識して指導して欲しいのです。
新しい語彙への抵抗をなくすためには、言葉に触れる回数を増やすことが大切です。勉強として『暗記が必要』になると本人も心理的な抵抗感も大きくなるので、それ以前に、『何となく触れておく機会』が欲しいのです。私は『NHK for スクール』の視聴などもよい方法の1つだと思っています。P64
NPOえじそんくらぶ高山恵子氏と松江市の支援学級担任の井上賞子氏の担当箇所
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・・・新井紀子氏が、中学校の卒業時に教科書が読めない子が三割いるという指摘も同じだ。
日常会話に必要な語彙に問題がなくても、ふだん使わない学習の語彙に問題があれば、授業にはついていけない。
難解な用語が苦手な子は、まんまと詐欺にあう。
語彙不足・基礎的読解力の不足は国家の危機なのである。
新井紀子氏は、あるオンラインセミナーで、次のように発言していた。
「中学を卒業するまでに、中学校の教科書を読めるようにすることが公教育の最重要課題」
しっかり肝に銘じたい。
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