日々の授業で悩んでいる先生方に届けたい思い 〜教え方セミナーの方針〜
長谷川博之先生は「成功する生徒指導」の原則』(学芸みらい社)の中で、授業について次のように書いています。
◆たとえば、教科書もノートも出さない生徒に対し、端から喧嘩腰に迫るのでなく、やる気が出ればノートだって出すはずだと信じて発問・指示・対応を繰り出していた。
やる気がないことを生徒のせいにしていては、いつまで経っても事態は変わりません。
もちろん授業中の態度点を成績に入れることで脅しても何も事態は変わりません。
「成績なんてどうだっていいよ」と開き直った生徒からほころび始めます。
今、私は中学校で教えた時のことを思い出して、自戒を込めて書いています。
自分の授業もうまくいかないことの連続で、生徒を熱中させる授業など、年にほんのわずかしかありませんでした。
うまくいった原因やうまくいかなかった原因を探ることで一進一退を繰り返してきました。
だから、やる気を見せない生徒を前に困惑したり怒鳴りたくなる先生方のお気持ちがよく分かります。
かつて、ある中学校向けの教育雑誌に「楽しい授業をしましょう」と提言があったとき、
「楽しいことが授業の目的ではない」
「世の中には楽しくなくても我慢してやらねばならないことがある。生徒を甘やかしてはいけない」
「生徒のご機嫌を取る必要はない」
といった現場教師からの批判が載っていました。
そもそも授業とは、そんなにつまらないものなのでしょうか。
「たとえつまらなくとも大事なことならば」と仮定する人がいますが、教える内容の重要さと魅力を提示するのが教師の仕事ではないでしょうか。
「将来のためだ、つまらない内容だがしっかり覚えてくれ」と思いながら授業をしている方が、よほど生徒に対するご機嫌取りではないでしょうか。
自分も未熟だからこそ、日々授業に悩む先生方に敬意を表します。
ともに学びましょう。
我々教師が「がんばる」とは、「学び続けること」しかないのです。
私たちのメンバーの学びの一端をお伝えします。ぜひ明日の授業の参考にしていただければ幸いです。
「教育」カテゴリの記事
- 行動を価値づけする(2024.09.12)
- 人々が画一化しないために(2024.09.08)
- 「原爆裁判」については、ほとんど知りませんでした!(2024.09.06)
- パラリンピックの理念(2024.09.02)
- 先生が子離れしないと、子どもは自立できない。(2024.09.02)
Comments