「授業は組み立てが大事」という発想があるか
例えば「上」という漢字の書き順を問えば、一画目が縦か横かで分裂が起きて盛り上がる。
だからといって「上」だけ問うのはもったいない。
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さて、私の漢字指導の導入部分だが「川」「山」「上」と順番にやってきて意味をもつ。
むろん「上」だけから入ってもいいのだが、反応がちがってくる。
「川」「山」をやることにより「空書き」に慣れ、「学習」に身も入ってきて、準備完了となるわけである。
そして、本番の「上」に入る。
このように「組み合わせ」というか「順序」が大切なわけである。
これを「上」「川」「山」の順にやったら、何も面白くない。
また「飛」「向」「上」の「組み合わせ」では何をやったか分からない。
このように、授業では「組み合わせ」「順序」がものを言ってくる。
(『向山洋一教育要諦集』第2巻 第6章 授業の組み立て 158ページ)
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「口に二画」の漢字に場合も、各自ノートに書かせれば、答えはたくさんあるから知的で面白い。
しかし、その後の発表のさせ方がポイントで、工夫がなければ「歓喜」の声は上がらない。
普段脚光の浴びない子がクラスで唯一の答えを発表するといった、場の演出もできない。
ただ挙手した子を順番に当てるだけでは、「宝をドブに捨てる行為」なのだ。
授業を組み立てる、授業を演出する
その組み立てや演出が教師の知恵の絞りどころ、腕の見せどころなのだという意識がなければ、おそらく得られるリアクションも薄い。
子どもが熱中するという成功体験がない先生は、工夫のない授業を続け、子供がますます沈んでいくという「負のループ」に入ってしまう。
教師が工夫する ー 子どもの反応が良い ー ますます教師が工夫する
という「正のループ」ができるよう、私たちは支援したい。
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