「伝え方の技術」と「発問の原理原則」
佐々木圭一『伝え方が9割』(ダイヤモンド社/2013年2月)から学ぶことは多かった。
好きな異性をデートに誘いたい場合、どちらがOKしてもらえるか。
A:「デートしてください」
B:「驚くほどうまいパスタの店があるのだけど、行かない?」
Bは、
①「デート」という漠然とした希望でなく、「イタリアンで食事」という具体的な自分の希望を明示している。
②おいしいパスタの店なら行ってもいいかなと相手の利益をアピールしている。
③「断る=フる」ではないから、逆に、相手は断りやすい。
④答えやすさ、イメージしやすさなど、相手意識が高い。
・・・佐々木氏は、「伝え方はセンスだけで決まる」という考え方を否定し、「伝え方には技術があり、共通のルールがある」という。
「教え方」も同じように「センスではなく、技術なのだ。共通にルール(原理原則)がある」とトレースして読んだ。
そこで、「発問の原理原則」と重ねてみた。
①行くか行かないか、「選択的」に問うている。
②「うまいパスタ」と味覚に訴えている。「知覚語で問う」という原理に則している。
③「うまいパスタ」「うまいパスタの店」は、具体的で「イメージ語」とも言える。
④「デート」という直接の目的を言わない「間接性の原理」
発問の原理原則には、そのほかに「数を問え」「位置を問え」など、まずは5Wが基本になっていて、「どんな」「なぜ」が抽象的だから答えにくいことを自覚せよと言われてきた。
出典はどこか何点かあたってみたが、まだ見つかりません。
でも、法則化初期の先生には、それは共通認識になっていましたね。
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