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November 03, 2021

「学習の振り返り」は、一言感想とは違う。

過日、主事訪問があり、参観後の講評の場で、「振り返り」についての指摘があった。
単なる「反省」や「一言感想」を書かせるだけでは「振り返り」としては質が低いという内容だ。
本時で学んだこと(分かったこと・できたこと)は何か、
次時の課題は何か、本時の何が良かったのか、何が悪かったのか・・・
1時間の授業の振り返りが「難しかった」「楽しかった」「よくがんばった」では、次の授業につながらないという指摘は、これまで何度も聞いてきたが、「振り返り」の質向上の意識は、なかなか浸透しない。


これは先のダイアリーの「学び合い・話し合い」と同じロジックだ。

指導者が「話し合い」で何をさせようとしているのか、その要求水準が明確でないと、単なる意思表示になってしまう。
指導者が「振り返り」で何を書かせようとしているのか、その要求水準が明確でないと、単なる一言感想になってしまう。



授業最後に書かせる「振り返り」の質が低いからと書き直しをさせていたら、授業はいつまでたっても終わらない。
そもそも、授業の質が低ければ、高い質の「振り返り」を望めるわけがない。

いや、そもそも普段やらないのに、研究授業のときだけ「振り返り」をやろうとするから無理があるのだ。

日常的な表現力の指導も必要だ。
子どもが書く「振り返り」の質は、教師の力量に規定される。

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