算数の文章問題でつまずかないために(1) ~構造を読む~
(1)
赤いリボンと青いリボンがあります。
赤いリボンは青いリボンより10㎝みじかいそうです。
赤いリボンの長さは30㎝です。
青いリボンは何㎝ですか?
「わくわく算数2下(啓林館)P60
イラストで「だいち君」が「どちらが長いのかな」と問うている。
どちらが長いかはちゃんと書いてある。
しかし、それでも読み取れない子が、どのクラスにもいる。
そして、10㎝を足すのか引くのか、よく分からなくなる子がどのクラスにもいる。
前半「赤いリボンは~」と2つ続くが、最後に求めるのは「青いリボン」の長さ。
「赤は青より10㎝短い」を「青は赤より10㎝長い」に変換しないと、青を求める式をつくれない。
手順を追った読みとりが肝心だと思う。
(0)前提 赤いリボンと青いリボンがある。
(1)条件① 赤いリボンは青いリボンより10㎝短い。
(2)条件② 赤いリボンの長さは30㎝。
(3)条件①②から、青いリボンは何㎝か?
30㎝の赤いリボンは、青いリボンより10㎝短い。
30=青ー10
になるのだが、「短い」という言葉にひきずられて
「30㎝より10㎝短い」つまり「30-10」というミスをしないかどうか。
青は赤より10㎝長いのだから、青=30+10=40
数学的思考であるが、読解力でもある。
(2)
あめを3こずつ6人にくばると2こ残りました。
はじめに、あめは何こありましたか?
(「わくわく算数」2年下 P117)
不親切な問題文だ。
はじめーなかーおわりの構造で考えると
①はじめに、あめが何個かありました。
②あめを3こずつ6人にくばりました。
③最後に、あめは2こ残りました。
となって、ようやく「はじめに、あめは何こありましたか?」 という設問になる。
②だけ先に3×6=18と計算して
はじめー18=2
はじめ=18+2=20
算数の文章問題も構造で把握させたい*
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