日々の授業で、言葉にこだわる。
「音が大きいとき小さいときとで、物のふるえ方は、ちがうのだろうか」
このめあてに正対すると、「はい(ちがう)」か「いいえ(ちがわない)」かを考えることになる。
結果から言うと、予想も実験結果も「音が大きいとすごくふるえ、音がちいさいと少しだけふるえる」と子どもは答え、教師もそれを望んでいた。
ということは、そもそも、本時のめあては次のようにあるべきだったのだ。
「音が大きいとき小さいときとで、物のふるえ方は、どう ちがうのだろうか」
どの教科の授業でも、「問いに正対する」ことが軽視されないように注意したい。
さて、今回、もう一つ気になったのが「因果関係」だ。
「音が大きいと → 物のふるえ方が大きい」
という実験結果なのだが、理屈で言えば
「物のふるえ方が大きいと、→ 音が大きい」
である。
トライアングルで実験して
「音が大きいと → 物のふるえ方が大きい」
が裏付けられた。
しかし、楽器1つでは、仮説の域を出ないから、他の楽器でも試してみる。
すると、どの楽器でも、
「音が大きいと → 物のふるえ方が大きい」
が成り立つから、逆に
「物のふるえ方が大きいと、音が大きくなる」
が結論(仮説)づけられる。
「音が大きいと → 物のふるえ方が大きい」
は、因果が逆なのではないかと気になってしまった。
理科の授業としては、「現象が先にあって法則が後付けされる」から、それで良いのかもしれない。
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