授業の改善は「翻訳作業」!
「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、
ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、
まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」
これは、井上ひさしの言葉。
ネット検索すると、いろんな場所で引用されていることが分かる。
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以下の資料に、劇団「こまつ座」の雑誌「the座」の1989年版に初出したのでは
ないかと思われる記載を発見しました。
(「井上ひさし伝」桐原良光/著 白水社 p343~p345)
https://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000158633
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自分の指導案や論文は、いつも「難しい」と指摘された。
難しいことを取り扱っていることをアピールしたくて、
知っていることを自慢するオーラが出ていて、
結局、反応のない・つまらない授業になることが多かった。
高段者の先生の授業で「おー」という反響が大きいのは、まさにこの言葉の通りで
「難しそうな内容なのに、分かりやすくて、深くて、真面目だけど、楽しくて仕方ない」のだ。
教師は、まずは第一ステップの「難しいことをやさしく(分かりやすく)」という変換能力・翻訳能力だけでもで早いうちに身につけるとよいが、私にとっては永遠の課題だった。
くれぐれも
「難しいからよく聞いてよ」
「難しいから、もう一回言うよ」
という意味のないアドバイスでごまかさないで、しっかり「難しいことをやさしく(分かりやすく)」に専念してほしい。
冒頭の言葉を聞いた時、真っ先に浮かんだのは、有田和正先生の授業だった。
笑いが絶えないユーモアたっぷりの授業なのに、奥が深くて、物知りになって、自分でもっと追究してみたくなる。
それぞれの先生が、モデルとなる授業イメージを持つことも大事だと思う。
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