「ばかげたアイデアが革新を生む」~本庶佑氏の言葉~
先日のセミナーで、本庶佑先生の「教科書を信じるな」という言葉を紹介された。
◆本庶教授が語っていたのは、教科書を鵜呑みにするのではなく、「本当はどうなっているのか」という心を大切にすべきだ、という心構えだ。好奇心、不思議に思う心を持ち、自分の目で物を見て考え、納得できるまであきらめない。そういう心が研究者には必要だ、というのだ。
https://www.dailyshincho.jp/article/2018/10040631/?all=1
自分も、先日の飛込授業で、本庶先生の言葉を引用した。
それは
「ばかげたアイデアが革新を生む」
ただし、この言葉は本庶氏のインタビューを聴いた記者がつけた見出しなのか、インタビュー記事の中には出て来ない。
ネットの記事は現在は有料なので全文読めない。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38389950Q8A131C1TJM000/
次のように書いてある。
◆イノベーションとは何ですか。
「イノベーションとは結果だ。とんでもないと思うようなことから始まって、結果として世の中を大きく変える。アマゾンやフェイスブックが登場したとき『うまくいくわけがない』『どうやってもうけるんだ』とバカにされた。世界トップの企業になるなんて当時は誰も思わなかった。振り返ってみれば、あれがイノベーションだったと認識される」
インタビュー冒頭のこの回答に本庶氏の思いのすべてが集約されていると思う。タイトルの「バカげた挑戦が革新生む」も見事な要約だ。
周囲がうまくいかないと思っていることこそ、イノベーション。
誰もがうまくいくと思うなら、それは「想定内」に過ぎない。
本庶氏は、このあと次のように述べている。
「月にロケットを上げるような、計画を立てて金をかければできることはイノベーションではない。金で解決することとイノベーションは次元が違う」
実績を残した方の言葉は重い。
ただし、ノーベル賞を取った方の言葉だけをありがたく受け止める姿勢は良くない。
誰が言おうと良いものは良いし、悪いものは悪い。
大事だのは主体的な判断だ。
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