丁寧な個別対応が全体を崩壊させる
ある学級の授業場面。
2年生の子供なので、というのも言い訳にならないが、個別によく子供が聞きに来る。
「授業中でも困ったことがあれば担任の元の言いに行っていい」という指導が染みついているのだろうか。何人もの子が授業中でもつかつかと歩いて行って担任と小声でやりとりしている。
当然、その間、全体指導は中断するわけで、こうして学級が荒れていくのは向山先生の著書の通りだ。
丁寧な個別指導が「よい行為」と思っている先生が多いのかもしれない。
そういえば、学習支援のT2の立場の先生が、一部の子にずっと張り付いて、道具の出し入れまで丁寧に手を出している場面を見かける。そうやって子供の自立の機会を奪っているのかと思うと、「小さな親切は大きな迷惑」だ。
個別指導が最善策ではない。集団で授業している以上、全体が優先されるべきだ。
そして、いちいち聞きに来る子には「みんなの前で意思表示させる」ことも大事なスキルとして身に付けさせる必要がある。
全体にも関わる質問なら皆に「今、〇〇さんが大事なことを聞きに来たから、みんなの前で言ってもらいます」と質問させてあげれば良い。
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