用意周到な先生
配慮のできる先生を見た。
(1)夕方、教室に見にいくと、教卓のことで悩んでいる。
「ちょっと高いから黒板が見えにくいんです。どけていいですか?」と言う。
確かに一番前の席の子には邪魔になる高さだ。
翌日には、高い教卓が教室の隅によけてあった。
(2)授業参観に自己紹介カードを掲示するかと聞くと、
「イラストや自己紹介が苦手な子が一人いるから、やめておこうと思います。保護者が見るのに、おかしなカードがあってはかわいそうだ」と言う。
代わりに専科の先生の習字作品を掲示すると言う。
専科の指導だから口を出すのは難しいが、ひどい字があったら書き直ししておいてあげてねと伝えた。
過去、道具忘れで一つ前二つ前の習字が参観時に平然と掲示してあるクラスもあったし、筆の悪さもあってあまりにひどい文字なのに堂々と掲示してあるクラスもあった。欠席した子の自己紹介カードがないこともあった。
これらは、せっかくの参観時にわざわざ信用を失う行為だ。
(3)ローマ字を実物投影機に映して書かせるのに、ローマ字の罫線を使うか、ローマ字練習帳をそのまま映すかも迷っていた。
板書の配色もあれこれ工夫しようとしていた。
迷うのはそれだけ意識しているということで、いろんなところで配慮ができる先生だと感心した。
(4)授業中も、必要でないものは机上に置かないことも念押しがされていた。整然とした環境で気持ちが良い。
(5)3年生の割り算の導入でブロックを使うのをやめた。ブロックを使うとバラバラになって授業に集中できないからというので、クラスルームにデジタル教科書のリンク先を入れて、デジタル教科書のブロックを操作させていた。
教壇に向かう意識が高い。それが事前の想定がしっかりしているということだ。
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