『頭のよさとは何か』 中野信子・和田秀樹
◆勉強を続けていないと頭が悪くなるのは当たり前のことだし、感情に振り回されたり、定説を信じて思考停止になったりして頭が悪くなる。
だから、学歴や肩書という、ある時点での頭のよさでなく、現時点での頭のよさを求めていく必要がある。そして、そう思えるようになったら、自分自身、昨日より今日、今日より明日のほうがもっと頭がよくなるはずだ。
~『頭のよさとは何か』プレジデント社~クリック、もしくはここにファイルをドロップ
・・・あとがきの和田秀樹氏の言葉。
あとがきのタイトル「頭のよさとは、能力でなく態度である」も、学習指導要領の理念とリンクするような名言だ。
◆私自身は、頭のよさというものは能力でなく、態度であると考えるようになった。
自分の認知が歪んでいないかなどを客観視する「メタ認知」も、認知心理学者に言わせると能力でなく態度なのだという。実際にそうしてみようと心がける”態度の問題”なのであって、生まれながらでもなければ、トレーニングで鍛えられるものでもないということだ。
自分の認知が歪んでいないかなどを客観視する「メタ認知」も、認知心理学者に言わせると能力でなく態度なのだという。実際にそうしてみようと心がける”態度の問題”なのであって、生まれながらでもなければ、トレーニングで鍛えられるものでもないということだ。
P228
「能力」と思うと、生まれながらのもの=変えられないもの、鍛錬しないと伸ばせないものとあきらめてしまう。
「態度」と思うと、心がけ次第ということになる。それなら、だれでも今すぐ変えられるのかと思えてくる。
この「能力 VS 態度」 の対立軸と似ているなと感じたのが
「知識 VS 知恵・知性」
「コンテンツ VS コンピテンシー」
本書の中に「コンピテンシー」は出てこないのだが、「コンテンツの学力」を否定しているので、その対極の「コンピテンシー」が浮上してくる。
◆数学の難しい問題が解けるようになろうが、物理の問題が解けるようになろうが、歴史の年号についてオタク的に詳しくなろうが、そのコンテンツは役に立ちません。ただ、「勉強する能力」だけは身に付きます。これは後々まで役に立ちます。
「能力」と思うと、生まれながらのもの=変えられないもの、鍛錬しないと伸ばせないものとあきらめてしまう。
「態度」と思うと、心がけ次第ということになる。それなら、だれでも今すぐ変えられるのかと思えてくる。
この「能力 VS 態度」 の対立軸と似ているなと感じたのが
「知識 VS 知恵・知性」
「コンテンツ VS コンピテンシー」
本書の中に「コンピテンシー」は出てこないのだが、「コンテンツの学力」を否定しているので、その対極の「コンピテンシー」が浮上してくる。
◆数学の難しい問題が解けるようになろうが、物理の問題が解けるようになろうが、歴史の年号についてオタク的に詳しくなろうが、そのコンテンツは役に立ちません。ただ、「勉強する能力」だけは身に付きます。これは後々まで役に立ちます。
P31
「コンピテンシー」は「資質・能力」だが、「態度」に近いかもしれない。
「コンピテンシー」は「資質・能力」だが、「態度」に近いかもしれない。
第4章のタイトル「知性とは、誰も知らないことを知ろうとする熱意である」も、「知性」が態度(熱意)であることを表している。
「学び続ける者だけが教壇に立てる」という思いを新たにした一冊だ。
中野信子氏の次の言葉も印象的だった。
◆みんな「積分」できないのかよって思うんです。ピーク時の高さしか見ていない人が多いけど、仮にピークが高くなくても、積分したら面積が広い、みたいな。じわじわでも長く続けているほうが面積を広く取れるんですよ。
p82
・・・「たゆまざる 歩みおそろし かたつむり」(北村西望)の俳句を思い出した。
ほかにも沢山、付箋を貼った。学びの多い一冊でした。
「教育」カテゴリの記事
- 行動を価値づけする(2024.09.12)
- 人々が画一化しないために(2024.09.08)
- 「原爆裁判」については、ほとんど知りませんでした!(2024.09.06)
- パラリンピックの理念(2024.09.02)
- 先生が子離れしないと、子どもは自立できない。(2024.09.02)
Comments