苦しいが愛されている担任アルアル
授業が騒乱状態になる先生がいました。
GW前には声が枯れてしまったし、プリントを見せに来させれば大行列ができるし、5時間目が終わってもまだ連絡帳点検が終わっていないことがありました。
第三者から見て黄色信号でした。
でも、彼女は子供に好かれていました。
だから、放課には子供がどんどん寄ってきます。仕事が進まないほど子供が寄ってくるのですから、まさに「うれしい悲鳴」です。
プリントを見せに来る時も子どもたちが熱心に何かを話しかけ、先生がそれに真摯に対応するので行列がなくなりません。
この先生には「放課は職員室に戻って事務作業しないと終わらないよ」とアドバイスしたことがあるのですが、そのアドバイスは間違っていました。
授業スキルや事務仕事の処理能力はいずれ向上しますから、子どもに向き合い、おしゃべりに付き合い、話したくて仕方ない関係を築く方が重要です。
支援を要する子の指導に手を焼いている先生がいました。
何とかしたいと思うあまり、くどくどと指導することも多いです。あまり長いと子どもから嫌われるのではと思ったこともあります。
でも、彼は子供たちに好かれていました。
だから、長々と説教した子供が、放課にはおんぶをせがんできます。算数の時間には個別支援をしてもらって満足しています。
「あの子たち、先生に説教してもらうのを喜んでいない?それクセになるとまずいよ」などとアドバイスしましたが、子どもを何とかしたいと語りかける熱心さを大事にしてほしいと思いました。
確かに、この2人の先生は授業準備や子どもの指導で苦労していました。
しかし、彼らが、適当に「コツ」を覚えると同時に「手抜き」を覚えて、子供と向き合う時間を短縮するようになったら、今と同じ「愛され方」をキープできるでしょうか。要領だけ良くなって、効率的に仕事できて、子どもが集まってくるでしょうか。
我々の仕事は「子どもに好かれること」ではありませんが、好かれる関係があればこそ、子どもたちに喜び・自信・達成感・満足感などを与えることができます。子どもとしっかり向き合う教師であってほしいです。
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