低学年から、子供を鍛えよう!
1年生のうちから「論理的な思考を育てる」というと驚くかもしれません。
しかし、
「論理とは『他者意識』から生まれる」、
『自立心』が論理力を発達させる」
という指摘を考えると、小さいうちから論理的な思考を鍛えることの大切さが分かります。
保育園・幼稚園に入ると自分の気持ちをわかってくれない相手(他者)・自分の思い通りにならない相手(他者)の存在を知る。そうなると、必然的に筋道を立てて説明しようと思う。だから、そこに「論理」が生まれる。 ( 出口旺 「論理ノート」 ) |
他者を意識し、他者に向かって筋道を通す。それが「論理」である。だから、依存心が強い子供は、論理を扱うことができないのだ、とも書いてありました。
他者意識に欠けていて論理的な思考も不十分な子・依存心の強い子とは、たとえば次のような子です。
①思い通りにならないからとすぐ切れて、我を通す。
②思い通りにならないと泣き叫んで、我を通す。
③思い通りにならないと押し黙って、誰かに何とかしてもらう。
・・・自分を表現できず、自分の気持ちを伝えることができない子は、言葉でなく感情で我を通したがることがあります。
きちんと言葉で伝えさせる・相手に分かるように伝えさせる指導が大切で、それは「心の指導」であるとともに、「論理的思考・論理的表現力の指導」です。
「書く速度」を鍛えましょう!
低学年の授業で課題になるのが、速い子と遅い子の時間差です。
1つの課題を出して、今から書きはじめる子がいるそばで、「先生、できました!」と出しに来る子がいたりします。
書くのが遅い子への対応にはいくつかあると感じています。
- 「今から○○と書くよ。はい鉛筆もって」など、書く準備をさせる。
鉛筆を持つというスタートラインを揃えないと、あとは差が開くばかりである。
②「先生と同じスピードで書くよ」と、読み上げながらゆっくり書かせる。
スピードの基準が先生の書く速さであることを示す。
③ 教師が書く内容をあらかじめ読み上げる。
音声で示すことで、黒板を見て書き写すロスを省くことができる。
④ 板書を書き終えて、数秒後には「書けた人?」と挙手させる。
のんびりしている子もいるので、競争意識をかきたてる。
⑤ 先生と同じスピードで書いた子を「すごい、もう書けた!」と書いた子をほめる。
前任校の3年のクラスでは、速い子を「スーパー3年生」と呼んでいた。
できたことを適切に評価してあげることが今後の意欲につながる。
⑥ 速い子と遅い子の時間調整の課題等についても、きちんと計画を立てて
おくとよいです。くれぐれも先生の前で点検を受ける子の渋滞の列ができないようにご配慮ください。
いずれにしてもノートに書く内容を厳選するとよいです。
低学年だからと、ゆったりすぎるスピードだと子どもがだらけてきます。
時間を意識してスピードアップさせたり、競争させたりする場面も時には必要だと思います。
※速い子が優秀とは限らないし、遅い子の能力が低いとは限りません。
速く書くことより、ていねいに・正確に書くことの方が大事だと伝えてください。
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