学級経営・学習指導の基盤は「楽しいことをする」に尽きる
1 「楽しいことをする」が95%
最初のQ 向山先生は、学級経営で最も大切なことをたった1つあげるとしたら「楽しいことをすること」だと話されました。
私の学級経営は「楽しいことをする」と「管理をする」の比率が3:7ぐらいだったと、とても反省しました。
向山学級は、「楽しいことをする」と「管理する」の比率はどのくらいですか。
向山先生のA
「私の精神としては95パーセントと5パーセントです。
管理することが5パーセントで、楽しいことが95パーセントだと思います。」
「3:7だったというのは、実際はウソでしょう。
子どもから言わせたら、管理100パーセントと感じられると思いますね。
~『学級づくりー集団への対応Q&A事典』より~
2 「好き」という感情が「理解」「思考」「記憶」を促す
◆脳では、情報に対して最初に「好きだ」「嫌いだ」といった気持ちが発生する。
「嫌いだ」というマイナスのレッテルをはると、脳はその後に控える「理解」「思考」「記憶」という過程で、そのレッテルに引っ張られ、考えたり覚えたりする機能がしっかり働かなくなる。
◆一方自分が好きな事や自分のためになると感じることに対しては、頭がよく働いて、いいパフォーマンスを上げられる。
~『脳に悪い7つの習慣』より~
・・・第一印象の「好き・嫌い」が、その後の1年間の学級経営・教科経営を左右します。
だからこそ、最初の出会いが大事なのだと脳科学が実証しています。
「先生が好き」「授業が好き」という第一印象を与えることが大事です。
3 楽しいことをするとドーパミンが出て強化される
◆何かをやっていて、うれしいとドーパミンが出ると、快感を生み出す行動が次第にクセになり、繰り返していくうちにその行動が上達していく。→「強化学習」。
◆ ドーパミンが出て、喜びを感じると、人間は変わります。だから、子どもはしかっているだけでは伸びないんです。褒めてあげないといけないんです。
~茂木健一郎『脳を活かす勉強法』他~
4 ドーパミンを放出させるコツは、「目標レベルの設定」
簡単にできてしまうことをやり終えてもドーパミンは出ない。逆に難しすぎる目標でも途中で投げ出してしまう。
→「全力を出し尽くした時に、やっとできそうなレベルを目指す」ことが大切。
5 プレゼンの極意はアリストテレスの修辞学
昨年7月、たまたまテレビで見た番組に衝撃を受け「実践!英語でしゃべらナイト7月号」のテキストを買いました。
◆プレゼンの極意は、2300年前にギリシャでアリストテレスが「修辞学」で述べている。
◆修辞学は公衆に向かって効果的に話し、伝える技術です。
という解説に、まずはびっくり。
「公衆の面前で話すこと」、つまりプレゼンテーションの極意がここにあります。
アリストテレスは、公衆の面前で話すこと(プレゼンテーション)は、3つの要素(ロゴス、パトス、エトス)のバランスだと言いました。(P19)
「ロゴス(論理) パトス(感情) エトス(信頼)の3つのバランス」と言われてさらにびっくり。
◆アリストテレスはこう言いました。「人間はとても感情的な生き物である。人を説得しようとするとき、私がどんなに論理的でも、もし感情に訴えかけることができず、自分の味方についてくれるような感情を彼らに抱かせることができなければ、その説得内容が何であれ、すべては無駄」なのだと。(P36)
これは自分の正しさだけを攻撃的に主張するパッシブでは相手を説得できないと述べる「アサーション・アサーテイブ」の考えとも通じます。
◆「アリストテレスはロゴス、パトス、エトスの3つのうち、エトスを最重要としました。なぜでしょう?(P54)」
という問いに対する解説にも納得。中身の濃いテキストでした。
エトスの要所をメモ書きしておくと
- 聴衆は最初の2分であなたを判断します。
- プレゼンで信頼感を与える最良の方法は、聴衆を一番に考えることです。
- 最終的にはあなた本人が聴衆に受け入れられ、信頼されるかどうかにかかっているのです。
自分は、ロゴス(論理・ロジック)ばかり優先してきたように思います。
しかし、理屈だけでは人は動きません。だから、アサーションを知った時も反省しました。
今回、ロゴス・パトス・エトスについて知り、いかに独りよがりであったことかと痛感しました。
- 楽しい授業をする
- 達成感を与える
- 安心感を与える
- どの子も大事にする
人は感情で左右される動物です。
だからこそ「好き・楽しい」という感情を抱かせることが信頼に繋がり、安定した授業、安定した学級経営に繋がっていくのです。
〜TOSSデー春日井2012資料より〜
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